宇宙規模のヒーロー「サノス」
今回はMCUに登場する最強の男、サノスについて書いていきます。MCUを知らない人、知っている人のどちらもサノスとは一体どんな人物で何を考えているのか分かるように書いていきたいと思います。
※「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ/エンドゲーム」のネタバレを含みます。
※原作コミックを読んだことがないので、映画版サノスについての記事になります。
サノスとは
MCUにおいて、全ての黒幕として描かれているキャラです。
サノスはインフィニティ・ストーンと呼ばれる6つの石を探しています。彼の目的は、ストーンを使って宇宙全体のバランスを保つことです。そのためにストーンを探し求めています。
地球にあるストーンを得るために、何度か地球に軍勢を送り込んだりしたことからMCUにおけるラスボスといってもいいです。その力は強大で、ストーンを使わずともハルクを倒すほどの実力を備えています。
ストーンを得るために多くの人を殺したりするなど、彼の行動だけ見れば完全に敵役のそれです。おまけに悪人面。
しかし、IW*1を見た後、「サノス許せん! 悪は滅ぶべき!」と思った方は意外にも少ないです。それはIWでサノスが第二の主人公のように描かれていたこともあります。ですが、一番の要因は心の片隅で「サノスの考えも分からなくはない」と思っているからだと思います。
信念の男サノス
サノスの信念とは「宇宙全体のバランスを保つこと」であり、彼はこの信念に基づいて行動しています。彼はその目的を達成するための手段として、宇宙全体の生命を半分にしようとしています。アベンジャーズ含むヒーローたちは、それを止めるべくサノスと対峙します。
ここで注目すべきなのは、アベンジャーズたちヒーローの行動理念です。
アイアンマンをはじめとした面々は、サノスが地球に攻めてきた事で、人類を守るためにサノスと戦うことになります。彼らの考えている守る対象とは人類。すなわち地球の事なのです。
一方でサノスは惑星単位ではなく宇宙全体のバランス、平和を求めています。サノスとヒーローとでは、考えている次元が違うのです。
平和のために各惑星の人口が半分になるのは仕方のないこと。必要な犠牲だとサノスは言います。ここがヒーローとは大きく異なります。アベンジャーズたちヒーローは、犠牲を許しません。全てを救おうとするのです。言うなればサノスは物質的な幸福を求め、ヒーローは精神的な幸福を求めています。
大いなる目的のためならサノスはどんな犠牲も厭いません。彼は大義のため、愛する娘ガモーラさえも犠牲にします。全ては全宇宙のために。
功利主義的な考え
サノスの考えは「最大多数の最大幸福」を追求する功利主義的なものだと言えます。
この考えは、ジェレミー・ベンサムが提唱した「最大幸福原理*2」に基づく物事の考え方の1つです。この考えを簡単に言うと、社会全体の「効用」を追求する考え方です。
「効用」というのは、人が感じる快楽や幸福に関わるものの総称と考えてもらって問題ありません。そして功利主義的視点で物事を考えるとき、1つの行動がもたらす「効用」と「不幸」の総和を計算し、残った幸福の多い行動が最善と判断します。サノスの考えはこれに非常に近しいです。
全ての生命を半分にすることで、消える者は突然の死に驚き、残された者達は大いに悲しむでしょう。ですが、その先に訪れる、あらゆる資源を求める戦いがなく平和な世界を享受することで得る幸福、次に生まれてくる世代が享受する平和な世界。
他方、サノスが何も行動を起こさず人口が増え続けた場合、限られた資源を求めてやがて争いが勃発し多くの生命が貧困にあえぐことになるであろう世界。
これらを天秤にかけた結果、前者の方が効用が高まると判断して、サノスは全宇宙の生命を半分にするという大胆な行動を起こしたのかもしれません。
2つの正義
使い古された議論ですが正義とは相対的なものです。絶対的な正義というものは存在しません。MCUでもアベンジャーズの考える正義とサノスの考える正義は異なっています。
アベンジャーズの正義とは、地球の平和。外部からの不当な干渉を良しとしません。一方でサノスの正義は、宇宙の平和。全ての生命を半分にして宇宙全体のバランスを保つことで、残された生命が物質的不自由のない生活を過ごすことが正しいのだと考えています。
この二つの正義は相容れません。アベンジャーズは人類の平和を、自己決定権を守るために、サノスの正義と対することになります。
どちらの言い分も理解できます。アベンジャーズからすれば、地球に全く関係のない赤の他人が突然人類を半分にすると言ってくる。それを「はい、そうですか」と受け入れることなどアベンジャーズにはできません。サノスからすれば、今は問題ないかもしれないが宇宙全体で考えると自然の摂理として物質的な限界が訪れ、崩壊する。そうなる前に生命の数を半数にして宇宙のバランスを保つ。それを邪魔するアベンジャーズは排除しなければならない。
アベンジャーズ側の正義観を支持する人はサノスの正義観を、余計なお節介と捉えるかもしれません。一方、サノスの正義観を支持する人は、アベンジャーズの正義観を自分本位だと考えるかもしれません。
どちらが正しいのかと言えば、アベンジャーズ側の正義が正しいという人の方が多いでしょう。それでは、サノスの正義は間違っているのでしょうか?
そうではありません。サノスの正義も捉え方が変われば正しいのです。
サノスの正義観を批判する人は、おそらく、『生命の半分を消す』という点がネックになっているのでしょう。確かに字面だけ見ると物騒です。ですが、よく見てみるとそこにはサノスなりの考えと慈悲が含まれています。IWでサノスは、自身のストーンによる虐殺行為を慈悲だと称しています。彼の言う通り、ストーンによる殺害は彼なりの優しさなのです。
普通悪役が誰かを殺すときは、大抵相手が死ぬ直前まで苦しめてから殺します。悪役は殺すことを目的としているのですから当然です。ですが、サノスは殺害行為を行うにしても楽しむことはせず事務的に淡々と行います。ストーンを使った時も、消えゆく人々は驚きの表情を見せはしても苦痛に顔を歪ませることはありませんでした。苦痛のない死。それは彼の宣言通り、犠牲へのせめてもの慈悲なのです。
同じような虐殺行為でも、聖書における「ノアの大洪水*3」と比べればはるかに慈悲深いです。あれで死んだ生命はほぼ溺死なので死に方としては最悪です。神ですらそんなえげつない方法で虐殺を行うんですから、サノスは神よりも慈悲深いです。
苦痛がなければ虐殺行為が許容されるのか? そうはいいません。ただ、意味のある虐殺なら一考の余地はあります。虐殺というのは表現がよろしくないので「犠牲」とします。時には犠牲が許容される場合も存在します。
有名な例としては「ミニョネット号事件*4」というものがあります。この事件では、究極の飢餓状態に陥り死に瀕した人が、他人を殺害して生き延びたというものです。この例では、世論が無罪を支持したことで刑は軽くなりました。
この出来事を踏まえて、サノスの行いをもう一度見ると状況はよく似ています。違いと言えば、極限状態がまた訪れていない事と規模が極大だということです。ですがそれだけで、ミニョネット号事件での犠牲は許せて、サノスの犠牲は許せないということがあるでしょうか? 僕にはどちらも同じに思えます。
また、分け隔てなく平等というのも重要です。差別することなくサノスは無作為に生命を半分にしました。これは敵対者であるアベンジャーズですらも、公平に半分にしました。正義において差別は忌むべきものなのです。
こうしてサノスの正義を重点に考えていると、アベンジャーズの正義が自分勝手なものに思えて来てしまいます。
アベンジャーズは、地球の事だけで精一杯。悪く言うと、他の惑星のことは大して考えていないのです。仮に、サノスの行動が地球に影響を及ぼさなければ、アベンジャーズがサノスを敵とすることはなかったのでなかったのではないでしょうか。かなり暴論ではありますが、自分たちに被害がなければそれでよしなんです。アベンジャーズは、地球のヒーローなのだから。
このことはエンドゲームでも言及されています。残されたヒーローは地球のことを考えていますが、キャプテン・マーベルなど他の惑星を知る面々は他の惑星のことも気にかけています。つまるところ、人の判断基準は自分の関与する範囲で決まってくるんです。
サノスの正義が余計なお節介と言われればその通りですが、己を犠牲にして見知らぬ惑星のことまで憂うことができるのはヒーローの素質に十分だと言えます。他のヒーローにそんなことができるでしょうか? 全く見知らぬ人のために、愛する人を犠牲にしてまで行動することができるでしょうか?
サノスによって失われる命は多いでしょう。ですが、その一方で救われる命もあるのです。宇宙全体にとってみれば、サノスは誰よりもヒーローなのです。
以下、エンドゲームに関するネタバレに注意
エンドゲームにおけるサノス(重大なネタバレを含みます)
エンドゲームでサノスは自らの考えに修正を加えました。生命を半分にしただけでは、アベンジャーズの様に過去を知る不穏分子が抵抗してくる。その解決策としてサノスは「宇宙全体を原子レベルまで破壊して、新たな宇宙を創造する」という考えに至りました。
また、同時にサノスはそこで個人的な感情を露わにします。「抵抗する地球勢力を滅ぼす際には存分に楽しまさせてもらう」と。ここで初めて、殺戮を自分のために行うと宣言したのです。
最初その発言を聞いた僕は、サノスに失望しました。徹底的に私欲を排除して宇宙のために動いてきたサノスが、自分のために虐殺を行うなんて、と。しかし、2度3度と繰り返して見ると少しずつサノスの考えが分かってきました。
エンドゲームの序盤、大義をなしたサノスは自然に囲まれた農園で、ボロボロの体をいたわるように穏やかな生活を送っていました。そこに現れた復讐に燃えるアベンジャーズ。彼らを前にして、サノスは大した抵抗を見せずに殺されました。大義を成したサノスにとって、もはや自分の死は問題ではなかったのです。
その後ネビュラを通して、未来を知った過去のサノスは再び地球に降り立ちます。未来を知ったサノスは、生命を半分にするだけでは不十分だと悟り、宇宙全体をゼロから作り直すことに。そこで先ほどの「虐殺を楽しませてもらう」発言をしました。
しかし考えて見ればそれは何らおかしな事ではありません。これまで何年もの歳月と労力を費やし、さらには最愛の娘すらを犠牲にして作った平和を狭義の正義観で崩壊させられた。その本人達を倒して、達成感という個人的な快楽を得ることを非難できるでしょうか。これまで己を犠牲にしてきたサノスが、最後に少しだけ個人的な快楽のために行動して悪いのでしょうか。そのように考えれば、サノスのあの発言も人間的感覚でおかしな事ではありません。
ただ、宇宙全体を一度ゼロにするという考えは想像するのに難いため、なかなか受け入れられるものではありません。それでも、宇宙のためという信念にかわりはありません。最後に消えることになる間際のサノス。彼は何も言わずに消えていきました。消える間際に何を思っていたのか……
おわりに
IWを見てサノスに感じた違和感を自分にできる範囲で言語化してみました。少しサノスに傾倒した感じになってしまいましたが、語り尽くされた正義より、少数の正義について考える方が楽しいです。
サノスもヒーローだと考えてIWを見ると、シビルウォーと同じく正義VS正義が主軸に置かれている作品だと考えることができます。正義同士の衝突は、純粋悪との衝突より考えることが多くて見ていて楽しいです。
*2:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%9F%E5%88%A9%E4%B8%BB%E7%BE%A9
*3:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%96%B9%E8%88%9F#%E5%A4%A7%E6%B4%AA%E6%B0%B4%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6
*4:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%A7%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E5%8F%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6
アイアンマンとの関係性から見るMCU版スパイダーマン
これまでにスパイダーマンは3度映画化されてきました。
1度目は、サム・ライミ監督版「スパイダーマン1・2・3」以下初代
主演はトビー・マグワイア
2度目は、マーク・ウェブ監督版「アメイジング・スパイダーマン1・2」以下アメスパ
余談ですが、同じくマーク・ウェブ監督作品の「Gifted*1」がとても好きです*2。主演はキャプテン・アメリカで有名なクリス・エヴァンス。是非見てもらいたいです。また、同監督はハリウッド版「君の名は。」の監督にも決定しています。
3度目は、ジョン・ワッツ監督版「スパイダーマン:ホームカミング」以下ホムカミ
主演はトム・ホランド
どうでもいいけど本編にスパイダーマンとアイアンマンが並んで飛行するシーンはない
どのシリーズもそれぞれ違った良さがあり全部好きです。
その中でも今回は、MCUに含まれて他作品との関わりを持つことでスパイダーマンの魅力がより深められている、現在展開中のホムカミについて詳しく書いていきます。
アニメ映画のスパイダーバースは見ていません。友人が絶賛していたので円盤化されたら見ようと思います。
3シリーズの設定の差異
3シリーズに共通しているのは、スパイダーマンであるピーター・パーカーが学生だということ。スパイダーマンが、突然スーパーパワーを手に入れた学生として設定されているので当然ではありますが。
そのなかでも多少の差異があり、初代とアメスパはピーターの年齢が高校生と大学生をまたぐように設定されています。それに対して、ホムカミでは高校生(15歳)と比較的若い年齢になっています。
次は力の起源について。
スパイダーマンのスーパーパワーは、ピーターが蜘蛛に噛まれたことで発現したものです。これについては、すべてのスパイダーマン作品に共通します。
その力を得る描写に関してなのですが、初代とアメスパは、しっかりと力を得るところを作品内で描いてます。ですが、ホムカミは力を得るシーンは描かれていません。力の起源への言及は、親友のネッドとの会話で少し触れられた程度に抑えられています。
その理由としては、初代とアメスパですでに二回も映画化されているため、わざわざ描かなくても大きな問題はない。また、力の取得シーンを省くことでヒーローとしてのスパイダーマンの成長過程に重点を置けるなどの理由が挙げられています。この大胆な試みは成功したと言っていいと思います。
次は糸の射出方法に関して。
スパイダーマンといえば、ニューヨークの街を縦横無尽に動き回る印象が強いです。その際の移動手段として活用する糸に関する設定が大きく2つに分かれます。
初代では、スーパーパワーの一環で糸の生成能力を獲得しているため、自分の手首から直接糸を射出しています。
一方でアメスパ、ホムカミは糸を出す能力はピーター自身に備わっておらず、ピーターが自作したウェブシューターと呼ばれる機械を手首につけて、そこから糸を射出しています。
どちらが好きか嫌いかは別として、原作のアメコミではウェブシューターを使って糸を射出していて、手首から直接糸を出している訳ではありません。
僕自身、幼い頃初代を見て初めてスパイダーマンを知った身としては、アメスパを見たとき違和感のようなものがありました。今では、どちらの設定もありだと受け入れています。
ホムカミの特徴
まず前提として、これまでと違って設定年齢が15歳と低いことが関係してきます。
初代、アメスパ共に物語開始時点ではピーターが18歳前後という設定ですが、主演の実年齢が20代後半であったためにどうしても見た目が作中年齢が高く見えてしまいました。
その点、ホムカミでは公開当時トム・ホランドが20歳と比較的若かったので、見た目もティーンエイジャーに近く、よりリアリティが生まれました。
ただ年齢が低いだけではありません。ホムカミでは15歳という思春期真っ只中の少年の心理を物語の中心に据えて展開されていきます。そうすることで、誰もが感じたことのある学生時代の苦い思い出などを呼び起こし、「親愛なる隣人」をより身近に感じさせるといった演出に仕上げているのです。
力を得て活躍している自分を知ってもらいたいという自己顕示欲、承認欲求。それらが物語の前半にファクターとして機能しています。
具体例としては、友人のネッドがピーターはスパイダーマンの知り合いだと学校の友人達に打ち明けて、パーティーにスパイダーマンを呼ぶことになってしまうシーンがあります。ピーターは、口を滑らせたネッドを恨むような表情をしますがその場でそれは違うと明確な否定はしません。その後、パーティー会場にスーツを着て、皆の目に登場しようとします。
ここでピーターは迷います。スパイダーマンとして現れて、自分たちの学校内での立場を上げることや、意中のリズの気を引くことを考えて。その一方で、「これは馬鹿なことだ。何をやっているんだ」と自分で自分を律しようともします。自覚はあるものの、どうしても後ろ髪ひかれてしまう。また、スーツに搭載されているAIのカレンに、リズに自分がスパイダーマンだと打ち明けたらどうだろうかと相談したりします。
この様に色々な場面で、ピーターは迷うのです。初代、アメスパでの葛藤は思春期特有のそれではなく、ヒーローとしてのあり方を悩んでいるのが主でした。ホムカミではそこではなく、ヒーローに至るまでの少年としての葛藤をメインに描いています。
そこが、ホムカミの特徴だと僕は考えました。
もう一つの大きな特徴は、アベンジャーズに憧れているということです。これはMCUに属していることならでは。
「シビルウォー」でわずかとはいえ、アベンジャーズの面々と出会い、共に戦ったことでアベンジャーズという世界的に大きな役割を担う組織に憧れることになります。
そして空港での戦い以降、トニー・スターク(アイアンマン)に認めてもらいアベンジャーズに入ろうと、自分の力をアピールすることに躍起になります。
ベンおじさんという存在
前の項で触れましたがホムカミでは力の取得からヒーロー活動を行うまでの課程は描かれていません。そして、ピーターがスパイダーマンとして活動する契機である「ベンおじさんの死」が描かれていないこともホムカミの大きな特徴です。
現段階では、作内でベンおじさんについて直接的な言及はなく、彼のスパイダーマンとしての行動理念でもある「大いなる力には大いなる責任が伴う」も言われたのかどうか分かっていません。ですが、それを匂わせる描写はあります。
それが、「シビルウォー」でのピーターのセリフ
「When you can do the things that I can, but you don’t, and then the bad things happen, they happen because of you.」
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」1:21:12~ より
作内でこのセリフは「自分にできることをしなくて何かが起きたら、それは自分のせいだと思う」と訳されています。しかし、原文をよくみてみるとすこしおかしなことが分かります。
このセリフは、スタークが「なぜ人を助けているのか」と、ピーターに理由を尋ねたことへの返答の一部です。意訳せず、素直に訳そうとすると「僕(ピーター)にも出来ることをあなた(スターク)がやらなくて、それで何か悪いことが起こったら、それはあなた(スターク)のせいだ」となります。
おかしいですよね? 文面だけ見ると、スタークを含めたアベンジャーズなどのヒーローを責めているかのように見えてしまいます。しかし、ピーターが言いたいのはそうではありません。
何がおかしいのかというと、セリフの主体と発話者(この場合はピーター)が合致していないのです。ピーター自身の言葉として違和感のない様に書き換えると「When there are the things that I can, but I don't, and then the bad things happen, they happen because of me.」こんな感じでしょうか。
どうしてこのようにせず、セリフの主体を「you」にしたのか? その理由として、このセリフがベンおじさんの受け売りだから、と僕は考えています。この言葉を教訓として心に焼き付けているからこそ、あえて主語を「I」に変えずにそのままスタークに言ったのだと思います。
どの様な理由からかは知りませんが、ホムカミでは「大いなる力には大いなる責任が伴う」というセリフが出てきていません。その代わりとも言える言葉がこれなのかもしれません。
仲間であり、保護者であり、憧れであるトニー・スターク
ホムカミの見所の1つ。それはトニー・スターク(アイアンマン)との関係性。
ピーターを「シビルウォー」での空港での戦いの戦力として見いだし、直々に出向いてスカウトしたのはスタークです。それ以降、未成年のピーターの責任を負う形で、事実上の彼の監督役となります。
シビルウォー以降直接の関わりはありませんが、スタークがほぼ毎日ピーターから送られてくる報告をしっかり確認していることが分かります。一見無関心のように見えますが実はかなり気を配っているのです。
そしてピーターが自分の力を証明しようと、勝手に動いて人が死にかける窮地になると、颯爽と駆けつけて彼の尻拭いをして、その後彼に説教します。
船上での失敗についてピーターは言い訳のように「I just wanted to be like you.(ただあなたのようになりたかっただけで)」と言います。これはその場しのぎのでまかせとも考えられます。それに対してスタークは「And I wanted you to be better.(僕は、君に僕以上の存在になって欲しいと思っていた)」と返します。普段は軽口ばかり叩いて飄々としている印象が強いスタークですが、このシーンでは冗談一つ言わず真剣な面持ちをしています。ピーターのことを真剣に考えているからこそでしょう。スタークはピーターのことに関しては常に真面目なのです。
そして、スタークはピーターのことをすでに認めているのです。
先の項で触れた「When you can do the things...」のセリフをピーターが語るとき、スタークは一度居住まいを正します。そしてピーターが言い切ると、少しの間考える素振りを見せます。
どうしてスタークは15歳の少年が語る言葉に、いつもにまして真摯な態度で耳を傾けたのか? それはピーターが語った内容が、スタークの考えと同じだったからです。
エイジオブウルトロンで、スタークは幻覚の中で全滅したアベンジャーズの姿を見ました。そこでスタークは「You could have saved us. Why didn't you do more?(お前なら皆を救えたはずだ。なぜ手を尽くさなかった)」とキャプテンに責めるように言われます。ここでスタークは、自分が行動しなかったせいで起こる未来を見たのです。それ以降、彼は幻覚だと理解しながらも、幻覚の中で見た光景は決してただの幻ではなくいつか現実に起こることだ、というような考えに至り行動します。来る日に備えるために。
この「自分が出来ることを人のためにする」という考えが、ピーターのヒーローとしての理念と共通のものなのです。15歳という若さで同じ志をもつ少年を見つけ、スタークは彼に期待し、仲間に引き入れたのです。
2人の関係の極めつけは、インフィニティウォーの終盤のシーン。サノスの指パッチンによってトニーの目の前でピーターが消えるシーンは涙なしでは見られません。何度も繰り返して見ていますが、毎回そこで目頭が熱くなってしまいます。
ピーターが「嫌だ、行きたくない。行きたくない」と、もがいた後、スタークに向かって「ごめんなさい」と呟いて消える。目の前にいたピーターが跡形もなく消え、残されたトニーの表情。ここで泣かない人間がいるのだろうか。
最後にピーターが残した「ごめんなさい」が何に対してなのかははっきりとは分かりませんが、最後に恨まれるでもなく謝られたスタークの心境。想像するだけで胸が痛くなります。ただただ悲しい。
おわりに
スパイダーマンと銘打って起きながら、スパイダーマンだけでなくアイアンマンにも語ってしまいました。ですが、ホムカミ版のスパイダーマンを語るには、アイアンマンの存在は切っても切れません。それほど、今回のスパイダーマンの根底に関わっているのです。
初代、アメスパは見たことあるけどホムカミは見たことがない方、是非見てください。単体の映画としても十分楽しめる作品になっているので、他のMCU作品を見ていなくてもさほど問題はありません。現在、NetflixやDisney DELUXEなどの各動画配信サイトで見ることができます。
また、7月5日に金曜ロードSHOWで「スパイダーマン:ホームカミング」が地上波初放送されることが決定しています*3。続編の「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」も6月28日公開と控えているので、是非それも見て欲しいです。
最後に、「Gifted」も面白いのでどうかよろしく!
異常なイラスト力を持つ「シャニマス」
皆さんアイドルマスターという名前を知っていますか? オタクコンテンツに触れたことのある人なら知らない人はいないと言っていいほどの有名コンテンツですね。
今回はそのアイドルマスターの系譜に連なる最新作「アイドルマスターシャイニーカラーズ」について書いていきます。
【追記】 新ユニットの「浅倉透」についての考察記事を書きました
【さらに追記】
七草にちかの共通コミュについても書きました
アイドルマスターシャイニーカラーズとは
2018年4月24日にHTML5ブラウザゲームプラットフォーム『enza』のローンチタイトルとしてサービスが開始されました。
「スマホゲームが跋扈するこのご時世にウェブブラウザ専用とは」と、リリース当初は驚きました。とはいうものの、スマホがあればGoogleChromeなどのブラウジングソフトから普通にプレイできるので不都合はありませんでした。つい最近になって、ios/android向けにアプリ版もリリースされました。略称は「シャニマス」。
原点回帰のゲームシステム
近年のアイマスは「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」を筆頭にスマホゲーム市場に腰を据え、主にリズムゲームへと力を注いでいました。それが悪いとは言いませんが、古来からのアイマスファンはリズムゲームではなくアイドルの育成を行うシュミレーション型のゲームシステムを望んでいたようです。(古来からのアイマスオタクの友人談)
そこに彗星の如く現れたシャニマス。ゲームシステムは初代アイマス、アイマス2に似たシステムでした。おそらくそれが受けたのでしょう、これまでデレマスなどにはリリース当初は熱中していたもののすぐに飽きてしまっていたアイマスオタクの友人が、今作に関しては継続してハマっているのが証拠とも言えます。
どんなゲームシステムなのかというと
- レッスンなどでパラメーターを上げる
- オーディションでファン数を増やす
- トップアイドルを目指す
という、手順だけ見ればシンプルなものです。
しかし、一見シンプルに見えてもそこには戦略性があります。
オーディションに関わる能力は5つ。
- Vi(ビジュアル)
- Vo(ボーカル)
- Da(ダンス)
- メンタル
- SP(スキルポイント)
この5つのパラメーターをレッスンで増やしていくことになります。
オーディションには流行(トレンド)が存在していてVi、Vo、Daの3つの流行が1~3位の間で変動します。この順位が非常に重要で、流行順位が高いほどオーディションで有利になります。そのため、流行を読んで一つの能力を極めるのか、あるいは満遍なく能力を鍛えて万能型のアイドルを育成するのか、など人によってプレイスタイルが異なってくると思います。
慣れないうちは一つの能力に極振りして、後は流行の運に委ねるのが定石かと思います。慣れてくれば色々と工夫する楽しみがあるかもしれません。
そして忘れてはいけないのが、メンタルとSP。
メンタルが低いと審査員からの圧に耐え切れず途中棄権となってしまいます。なので、メンタルもある程度上げておく必要があります。
そして、SP。SPはスキルの獲得に使用するのですが、このスキルも非常に大切です。いくら各能力がカンストしていても、スキルを獲得していなければオーディションで勝ち上がることはできません。パッシブスキルや倍率の高いアピールスキルを獲得していくことでオーディションを有利に進めていきます。
この5つのパラメータをどのように育てていくのか、それが攻略の肝です。
このように、各種パラメータを鍛えていく昔ながらのシステムにすることで、古来からのファンには懐古心を、新規のファンにはある種の斬新さを与えることに成功しています。このようにして幅広い年齢層に受け入れらたのだと考えます。
ときドルもこっちの路線で勝負していればもしかしたかもしれない……
アイドルとの交流
初代アイマス、アイマス2などは複数存在するアイドルのうちの1人を選択してプロデュースを行うシステム上、その1人のアイドルとの交流が主軸に据えられて会話が展開されていました。
その一方で、「デレマス」「ミリオン」などスマホ向けに展開されたアイマスシリーズでは、登場キャラが多いため1対1の会話より、グループ間での会話が中心となっています。765プロ所属のアイドル数と比較すると何倍ものアイドル数となるので、現実的に仕方のない問題であります。それ以前のアイマスから入った方にとっては、キャラ数が増えたことで各アイドルとの関係性が以前と比較して広く浅いものとなってしまったことに、どこか物足りなさを感じていたのかもしれません。
しかし、シャニマスは昨今の流れに逆らい、あえてアイドルの数を絞ることで、アイドルとプロデューサーの密な関係性を構築しています。
シャニマスの登場アイドル数は19人。ミリマスの39人、デレマスの約200人と比較すると少ないことがわかります。
デレマスのアイドル数は異常ですね……
そしてアイドル一人一人との交流が素晴らしい!
ここでは僕の推しの「風野 灯織(かざの ひおり)」との交流のほんの一部を紹介します。
このコミュは「【淡雪の戯れ】風野 灯織」の限定コミュなんですが、本当に灯織がかわいい。いつもクールな灯織が見せる年相応の幼さが良いんです。
出会った当初、ダンスレッスンしている彼女に向かってプロデューサーが「努力家なんだな」と言うと「少し見ただけで分かるんですか?」と怪訝な表情で返してきた灯織。そんな彼女が見せる、降り積もった雪で無邪気にはしゃぐかわいらしい姿。心を開いてくれた証拠ですよ。
ものすごく心に来るものがあります。どんなに努力して鍛えても流行と上手く噛み合わなかったり、アピールで失敗してしまえばこれまでの努力は水疱に帰します。そして、その後にこれです。正直見るのがツラいです。アイドルと仲良くしているだけじゃあダメなんだ。
そして優勝後のこの会話。これまでの努力が報われます。なにより良いのは、灯織が私”たち”と言ってくれること。最高ですね。灯織、俺たちは最高のパートナーだ!!
優勝するまでがどんなに大変でもこの言葉で救われます。
灯織、俺たち成し遂げたよ。
でも実はまだ、この”上”があるんです。
上のコミュはW.I.N.G優勝時のコミュで、さらにその上に、Aランク優勝。通称True Endと呼ばれるものです。ですが、その条件がなかなかに厳しい。
要求される条件としては
- アイドルランクA以上(ファン人数 500,000人以上)
- W.I.N.G優勝
この二つだけなんですが、予想外に大変です。W.I.N.G優勝もままならないのに、それに加えてファン人数を稼がないといけない。やってみると分かりますが大変です。僕はまだ達成できていません。早く灯織のTrue Endが見たい……
魅力的なイラスト
シャニマスといったら魅力的なイラストと言っていいほど、イラストが素晴らしいです。本当に良いんですよね。言葉で語るより目で見てもらうのが一番てっとり早いので、各アイドルの個人的に好きなイラストを一枚ずつ紹介します。
あと二人最近追加されたアイドルがいますが、その二人はまだSR以上がないので載せていません。
どのイラストも魅力的ですよね。何度も言っていますがシャニマスは本当に絵が良いです。他のソシャゲと比べても群を抜いて良いと、僕は思います。
それだけじゃありません。シャニマスは動くんです。
ただでさえ良いイラストが動きます。何を言ってるか分かりませんか? それでは動画で見ましょう。
What the hell!! かぁーっ!ばりかわいか~
豊富な石供給
いくらキャライラストが良くても入手できないとなんだか物足りないですよね。イベントの配布SRやSSRもありますが、やはり基本はガチャで引くしかありません。
ガチャのSSR確率は5%。これは普通です。ですが、石の配布多いです。異常と言っていいほどに。
どれほど集まるのかというと、毎日のログインボーナス、一週間毎日デイリーミッションとウィークリーミッションをこなせば石が5300個手に入ります。ガチャの10連一回に石3000個。そうです、一週間プレイすれば必ず10連が一回引けるのです! 一ヶ月で60連分、すごいです。
ゲームシステム上、ガチャを引いてアイドルを集めないと攻略が厳しいという都合もあっての石供給量だと思いますがそれでも多いと思います。そのため、ある程度アイドルが揃ってきたら石を限定ガチャに備えて蓄えることが容易です。これは非常にありがたいです。
おわりに
シャニマスはサービス開始してからまだ1年ちょっとで新しいコンテンツです。ですが、既存のアイマスと同様に大きなコンテンツとなることは火を見るよりも明らかです。この機にシャニマスを初めて一緒にこの波に乗り、楽しみましょう。乗るしかない、このビッグウェーブに!
2019年 2月3月にサービス終了したスマホ向けアプリ
今回は2019年の2月3月にサービス終了となったスマホ向けアプリをまとめていきます。結構な数なので1つ1つの紹介はかなり短めでいきます。ご容赦ください。
上からサービス継続期間の長い順です。
- 2月 20タイトル
- 3月 30タイトル
- 逆襲のファンタジカ
- 三国志戦姫〜乱世に舞う乙女たち〜
- スマホでゴルフ!ぐるぐるイーグル
- ドラゴンソリティア
- モン娘☆は〜れむ
- 美少女戦士セーラームーン セーラームーンドロップス
- Cafe Cuillere 〜カフェ キュイエール〜
- リーリヤのおともだち
- ARCANE-アーケイン- (日本版)
- バンドやろうぜ!
- セブンス・リバース
- BTOOOM! オンライン
- 武器よさらば
- さんぽけ 〜三国志対戦ぽけっと〜
- ディズニー マジカルファーム〜マジックキャッスルストーリー〜
- 最終戦艦 with ラブリーガールズ
- グラップラー刃牙 アルティメットチャンピオンシップ
- ダービーストーリーズ
- ハローキティとまほうのおもいで
- スター・ウォーズ:フォース・アリーナ
- オーディナル ストラータ
- プロジェクトアクア
- ピグエデン
- 女神にキスを!〜Goddess Kiss〜
- キャッスルロードⅡ ダークネスタイド
- スカイフォート・プリンセス
- マップラス+カノジョ
- 天空のバルスミラス
- 対戦! ミラクルボンバー
2月 20タイトル
幕末恋愛録〜花魁道〜
サービス開始:2012年4月28日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約6年10ヶ月
配信元:アマツ
サービス開始から6年、すごいですね。
幽☆遊☆白書-魔界統一最強バトル-
サービス開始:2013年3月27日(アプリ版)
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約5年11ヶ月
配信元:KLab
幽遊白書のカードバトルゲーム、ガラケー自体に流行ったソシャゲ形式です。幽遊白書って読んだことないんですよね。霊丸っていうのを指から打つのが主人公で、中二病の化身みたいなキャラがいるってことしか知りません。HUNTER×HUNTERが面白いから、きっとおもしろいんだろうな。
三国志乱舞
サービス開始:2013年6月20日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間:約5年9ヶ月
配信元:スクウェア・エニックス
このアプリは終了してしまいましたが、このアプリを手がけたスタッフが同じく『三国志』を題材とした新作アプリを開発中とのことです。
召喚彼氏〜SUMMONERS×LOVERS〜
サービス開始:2013年8月23日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約5年6ヶ月
配信元:アマツ
女性向け恋愛ものです。
パズ億〜世界一周編〜
サービス開始:2013年12月2日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約5年3ヶ月
配信元:DeNA
なんとあのHIKAKINが動画で紹介したこともあるタイトルのようです。
栄冠へのキセキ
サービス開始:2014年3月20日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約4年11ヶ月
配信元:DeNA
高校野球を題材としたゲームです。野球といったらパワプロみたいなイメージありますね。
DJMAX TECHNIKA Q
サービス開始:2014年3月26日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約4年11ヶ月
配信元:NEOWIZ
音ゲーです。DJMAX、聞いたことのないタイトルです。僕が音ゲーをあまりやらないからでしょうか。
学園×恋愛プリンス
サービス開始:2014年4月1日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約4年10ヶ月
配信元:アマツ
アマツの女性向け恋愛ゲームです。以上。
にゃんパズル
サービス開始:2014年8月7日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約4年7ヶ月
配信元:DeNA
ネコのパズルゲーム。システム自体はよく見るタイプのパズルゲームです。
グランスフィア 〜宿命の王女と竜の騎士〜
サービス開始:2015年6月16日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約3年8ヶ月
配信元:シリコンスタジオ → Digital monkey
見た感じイラストは良いですね。途中で運営会社が変わったりと色々あったみたいです。元の会社のシリコンスタジオって、最近だと『LEFT ALIVE』とか作った会社ですね。FF9の移植版にも一枚噛んでいるようです。
野球つく!!
サービス開始:2016年6月2日
サービス終了:2019年2月25日
サービス継続期間:約2年9ヶ月
配信元:セガ
同社の『サカつく』の野球版のようなものですかね。なんだか語呂が悪い。サカつくは小学生のころにPS2でやった記憶があります。
ルナたん 〜巨人ルナと地底探検〜
サービス開始:2016年10月27日
サービス終了:2019年2月27日
サービス継続期間:2年4ヶ月
配信元:NTTぷらら
タイトルだけ見て可愛い女の子ルナが主人公なのかと思いましたが、全然違いましたね。(某本格スマホeスポーツのイメージのせいかも)
ナイツクロニクル(日本版)
サービス開始:2017年3月2日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約2年
配信元:ネットマーブル
ちょっと見た感じですが、最近リリースされたスクエニの『ラストイデア』と似た感じがしました。システム周りはだいぶ違いますが、なんか雰囲気が似ている。
MIDNIGHT CIRCUS〜恋の王宮貴族〜
サービス開始:2017年7月12日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約1年7ヶ月
配信元:アマツ
アマツです。1月から続けてアマツのゲーム多いですね……
これだけ女性向け恋愛ゲームがあると自社タイトルでユーザーの奪い合いが起こりそうです。
ハローキティのドコカナアルカナ
サービス開始:2017年11月24日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約1年3ヶ月
配信元:エディア、サンリオウェーブ
さがしものゲームというジャンルらしいです。いわゆる『ウォーリーをさがせ』
鉄拳
サービス開始:2018年3月1日
サービス終了:2019年2月15日
サービス継続期間:約11ヶ月
配信元:バンダイナムコ
スマホ版鉄拳。2D、3Dに関わらずスマホや携帯機で格闘ゲームは無理です。アーケードなどで展開しているゲームはなおさら。やっぱ格ゲーはアケコンでやらないと。せめてコントローラー。画面タップ操作は無理です。手で画面が見えなかったり、タップミスでストレスマッハ。終いには低速回線でクソゲーフルコンボです。
回戦に関しては来年から始まる5Gで解決かな?
ファイナルファンタジーエクスプローラー フォース
サービス開始:2018年3月15日
サービス終了:2019年2月19日
サービス継続期間:約11ヶ月
配信元:スクウェア・エニックス
FFのスマホ向けMMOです。
トレーラーを見た限りだとそれなりに面白そうに見えました。ただ、これをやるならFF14でよくね? と思ってしまう。FFファンならそっちをプレイしすると思います。歴代キャラも操作できるみたいですが、それこそディシディアでよくね?
イマイチどの層を狙っているのかわかりません。
式姫天遊記
サービス開始:2018年5月29日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約9ヶ月
配信元:アピリッツ
なんだかパッとしません。イラストはクセがありますが良いと思います。ゲーム画面をちょっと見たんですが、カードを選んで戦う形式。色々な人気ゲームから要素要素をとって集めた感じです。例えば、艦これ風のUI、デレステのマイルーム、FGO風の戦闘画面など。どうせなら戦闘シーンもFGOに寄せた方がまだよかったのでは。
三極ジャスティス
サービス開始:2018年6月1日
サービス終了:2019年2月28日
サービス継続期間:約9ヶ月
配信元:ケイブ
ロボットもののようです。PVやキービジュアルなど見た感じかなり力を入れているように思えました。それなのに1年持たなかったのか。
ゲームシステムはシューティングアクション。ロボットの絵かっこいいのにな……
キャライラストはBTOOOM!の作者の方が担当していました。あの人の書く女の子はなかなかクセがあるからなぁ。一般受けは難しかったのかもしれません。
戦国パズルアクション DJノブナガ
サービス開始:2018年7月12日
サービス終了:2019年2月13日
サービス継続期間:約7ヶ月
配信元:スクウェア・エニックス
どこかで見たことのある信長顔です。スクエニのゲームだったのか。あまりそんなイメージしないですね。
東京プリズン
サービス開始:2018年7月26日
サービス終了:2019年2月6日
サービス継続期間:約6ヶ月
配信元:カヤック
喧嘩を題材としたアプリゲーム。本作はカヤックにとって3年ぶりの新作だったようです。キービジュアルは良さげです。
ゲームシステムとしては『流星のロックマン』シリーズの様なマス目上のステージに、キャラを配置して戦っていくタイプのゲームだったようです。見た感じ『ドラゴンクエストライバルズ』の方が近い感じかもしれません。
3月 30タイトル
逆襲のファンタジカ
サービス開始:2012年2月27日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約7年1ヶ月
配信元:シリコンスタジオ→マイネットゲームス
今回の最長寿タイトルです。2016年に『逆襲のファンタジカ ブラッドライン』と名称を改めるなど時代に合わせて進化していたようですが、ついに終わりを迎えてしまったようです。
三国志戦姫〜乱世に舞う乙女たち〜
サービス開始:2013年9月2日
サービス終了:2019年3月25日
サービス継続期間:約5年7ヶ月
配信元:DMM GAMES
昔ながらのソシャゲといった感じです。青年向けバージョンで「娘々三国志(にゃんにゃんさんごくし)」というものもあったようですが、こちらも同時にサービス終了したようです。
スマホでゴルフ!ぐるぐるイーグル
サービス開始:2014年4月14日
サービス終了:2019年3月25日
サービス継続期間:約5年
配信元:Aiming
タイトルを見て「ゴルフ? 興味ないな」となってしまいそうです。ゴルフという単語を覗いて、「ぐるぐるイーグル」だけの方が良いような気もします。
ドラゴンソリティア
サービス開始:2014年6月12日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約4年9ヶ月
配信元:ORATTA
告知PVをみた感じ、パズドラのソリティア版といった印象。ですが5年近く続いているからユーザーを惹きつける何かがあったのでしょう。単なるマネならすぐに終わっていたはずです。
ソリティアってやったことないな……
モン娘☆は〜れむ
サービス開始:2015年8月31日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間:約3年7ヶ月
配信元:フリュー
ゲームシステムはコマンド選択式のバトルのようです。
公式サイトでサウンドトラックを配布していました。
美少女戦士セーラームーン セーラームーンドロップス
サービス開始:2015年9月3日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間:約3年7ヶ月
配信元:バンダイナムコ
原作のストーリーを追っていくパズルゲームだったようです。
セーラームーンってちゃんと見たことないな。
Cafe Cuillere 〜カフェ キュイエール〜
サービス開始:2015年11月6日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間:約3年5ヶ月
配信:インタラクティブブレインズ
女性向け恋愛アプリです。
PSVitaでも同名タイトルで発売されているようです。カフェ「キュイエール」を舞台とした恋愛を楽しむゲームなんですかね。憶測です。
リーリヤのおともだち
サービス開始:2015年11月25日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約3年4ヶ月
配信元:ジープラ
猫耳女の子を愛でるゲームです。たぶん。
3年間も続いたんですね。すごい。
ARCANE-アーケイン- (日本版)
サービス開始:2016年8月8日
サービス終了:2019年3月20日
サービス継続期間:約2年7ヶ月
配信元:ガーラジャパン
スマホ向けMMO。ウルティマオンラインみたいな感じで、3Dポリゴンではありません。
全然関係なんですけど「corrupted blood事件(汚れた血事件)」って知ってますか? ワールドウォークラフトというオンラインゲームで起こった事件なんですけど、かなり興味深い事件です。 事件と言ってもゲーム内の出来事ですが。
汚れた血事件に以外と関心が多いらしくてちょっと解説
— 丸 (@jinchangz) January 3, 2018
汚れた血事件、Corrupted Blood incidentとはwowで実際起きた伝染病事件であります
この事件は先ず今日説明したハッカルと言うレイドボスのあるデバフから始まります
バンドやろうぜ!
サービス開始:2016年10月12日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約2年5ヶ月
配信元:アニプレックス
タイトルの通り、バンドを題材とした音ゲーです。
ゲーム内の登場キャラの設定として、好きな実在バンドが決められているようです。自分の好きなバンドとかぶると親近感が湧いたりするかもしれませんね。
その実在バンドの曲をカバーするとかはあったんですかね? あったらけっこう楽しそうですが。
セブンス・リバース
サービス開始:2016年11月17日
サービス終了:2019年3月1日
サービス継続期間:約2年4ヶ月
配信元:ガンホー
公式PVが見れなくてどんなゲームなのか話からない。RPGだというkとは分かりますが。キービジュアルは惹かれるものがあります。
BTOOOM! オンライン
サービス開始:2017年2月28日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約2年1ヶ月
配信元:アソビモ
このアプリ、リリース当初に仲間内で遊んでいました。すぐに飽きてしまったのですが。リリース当初の記憶でうろ覚えなのですが、追跡型のボムがぶっ壊れていたイメージが強いです。あれを投げられたら死ぬ、それくらいでした。また、ジャングルのステージでリスキルされてぼろ負けしたのも印象に強いです。
その後、プレイしていないのでそれが改善されたのかは知りません。アニメも見て、実際にプレイして、一時とはいえ楽しんだゲームが終了してしまうのはやはり悲しいですね。
武器よさらば
サービス開始:2017年3月30日
サービス終了:2019年3月25日
サービス継続期間:約2年
配信元:Wright Flyer Studios
武器持ってるじゃん。この矛盾で気を引かれます。
ただ絵柄は好みが分かれて、万人受けするかはあやしい。僕は好きです。
さんぽけ 〜三国志対戦ぽけっと〜
サービス開始:2017年4月20日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間:約1年11ヶ月
配信元:セガ
三国志のパズルゲームですね。
ディズニー マジカルファーム〜マジックキャッスルストーリー〜
サービス開始:2017年5月22日
サービス終了:2019年3月26日
サービス継続期間:約1年10ヶ月
配信元::ウォルト・ディズニー・ジャパン
農場を作っていくゲームです。
最終戦艦 with ラブリーガールズ
サービス開始:2017年8月22日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間::1年7ヶ月
配信元:Gamepub
戦艦の擬人化です。ほぼ艦これですね。
ゲーム画面は2Dではなく3Dポリゴンです。
グラップラー刃牙 アルティメットチャンピオンシップ
サービス開始:2017年8月9日
サービス終了:2019年3月14日
サービス継続期間:約1年7ヶ月
配信元:バンダイナムコ
グラップラー刃牙のゲームです。
コマンドを選択して戦うゲームのようです。
ダービーストーリーズ
サービス開始:2017年10月26日
サービス終了:2019年3月20日
サービス継続期間:約1年5ヶ月
配信元:Donuts
競馬のシュミレーションゲームです。競馬のゲームってやったことないんですが、面白いのでしょうか? 馬の育成がメインになるんですかね?
ハローキティとまほうのおもいで
サービス開始:2017年12月1日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約1年4ヶ月
配信元:サンリオウェーブ
パズルゲームですね。
スター・ウォーズ:フォース・アリーナ
サービス開始:2018年1月11日
サービス終了:2019年3月19日
サービス継続期間:約1年2ヶ月
配信元:ネットマーブル
韓国製ゲームのよくあるUIで、よくある戦闘システムのゲームですね。昔マーベルの同じようなスマホゲームをやっていたんですが、アイコンの位置などほぼ一緒でした。調べたらそのアプリもネットマーブルのものでした。
オーディナル ストラータ
サービス開始::2018年1月9日
サービス終了:2019年3月11日
サービス継続期間:約1年2ヶ月
配信元:フジゲームス
コマンド選択式のRPG。
これもビジュアルは良い感じなのに。空の色合いとかすごくいい。
プロジェクトアクア
サービス開始:2018年4月19日
サービス終了:2019年3月29日
サービス継続期間:約11ヶ月
配信元:Hexatonics
ざっと見た感じだとグラブルの航海士版といった印象。
毎月キャラ毎の貢献度を集計して、そのランキングに応じてキャラが強化される賞金首というシステムを実装していたようです。
人気に応じて強化されるというのは面白いですね。最終的には、ランキング上位はほぼ固定になりそうですが。このシステムは普通に良いと思う、調整がしっかりしていれば。
ピグエデン
サービス開始:2018年4月23日
サービス終了:2019年3月15日
サービス継続期間:約11ヶ月
配信元:サイバーエージェント
パズルゲームです。庭を自分好みにカスタマイズできるマイルーム機能もあるようです。
パズルゲームって正直語ることがない。
女神にキスを!〜Goddess Kiss〜
サービス開始:2018年5月14日
サービス終了:2019年3年25日
サービス継続期間:約10ヶ月
配信元:DMM GAMES
キービシュアルが良い作品は短命に傾向があるように思えてなりません。ビジュアルばかりにコストを割いてしまっているのでしょうか。中身も伴っていないとすぐユーザーが離れてしまいますからね。というか、ロボットものが一般受けしないのか?
ゲーム的には、艦これの様な、ドルフロの様な。そういう系です。
調べて見ると終了したのは全年齢版のようで、18禁版の「女神にキスを! ~Goddess Kiss-X~」は現在もサービスが続いているようです。
おしゃれなPVです。おもしろそう。
キャッスルロードⅡ ダークネスタイド
サービス開始:2018年8月8日
サービス終了:2019年3月31日
サービス継続期間:約8ヶ月
配信元:Leiting Games
コマンド制のRPGです。ハクスラかと思っていたんですが違ったようです。クトゥルフ神話をベースにしているらしいです。
戦闘画面がかなり古くさい。
スカイフォート・プリンセス
サービス開始:2018年9月6日
サービス終了:2019年3月28日
サービス継続期間:約7ヶ月
配信元:YOOGAME
プレイ動画をちょっと見てみたんですが、かなりギャグ要素が多めでした。キービジュアルとは大きな違いですね。
マップラス+カノジョ
サービス開始:2018年11月7日
サービス終了:2019年3月20日
サービス継続期間:約4ヶ月
配信元:エディア、講談社
事前登録の段階で一度見かけたことあったけど、もう終わっちゃったのか。タイトルで分かると思いますが、位置情報を使ったあぷりです。設定として「夢トランス」という現象で眠ったままになってしまった女の子を起こすために、各地に存在する夢のかけらを集めるゲームのようです。ビジュアルは明るいのに設定は結構重い。位置情報ゲーはポケモンGOの一強なんですかね。
天空のバルスミラス
サービス開始:2018年11月21日
サービス終了:2019年3月22日
サービス継続期間:約4ヶ月
配信元:WALCODE
名前とキービジュだけ見てもわからないけど、パズルゲームだったらしい。なんだか肩透かしを食らった気分です。
対戦! ミラクルボンバー
サービス開始:2018年11月27日
サービス終了:2019年3月18日
サービス継続期間:約4ヶ月
配信元:6waves
タイトルを見てボンバーマンかと思ったんですが、全然違いました。
おわりに
2月3月で合計50タイトル。多いんですかね? 去年以前のデータと比べればわかりますね。
去年(2018年)の1月 12タイトル 2月 14タイトル 3月 25タイトル
今年(2019年)の1月 24タイトル 2月 20タイトル 3月 30タイトル
増えてますね。両年とも3月が一番多いのはおそらく決算の時期だから。日本の企業の20%程度が3月決算にしているようです。なんででしょうね?
考えつくのは教育制度。新卒が入社するのが4月なので、そのタイミングで切り替えると締まりが良いのかもしれません。それか、年末年始に会計処理でゴタゴタするのを嫌ってでしょうか。 どっちもありえそうです。なにも考えずにとりあえず3月っていう企業も多そうです。
映像の原則から考える映画、漫画、ゲーム
アニメや映画を見るとき、どんな風に見ていますか? 特に何も考えず、話を楽しんで見るのが普通ですよね。僕もそうです。
ですが、これから紹介する「映像の原則」を知っているとより深くまで作品を楽しむことができます。知識として頭に入れておくだけでいいので、是非知ってください。
上手(かみて)と下手(しもて)
皆さんこの言葉を聞いたことがありますか?
ステージ上でバンドの演奏や演劇を行ったことがある人にとっては、なじみ深い表現かも知れません。
上手とは、客席から見て右側
下手とは、客席から見て左側
を表しています。
映像における上手下手の演出的効果
上手下手の原則とは何か?
上手には優位の印象効果が、下手には劣位の印象効果があるとされています。また、上昇志向のあるものは下手から上手に向かって。その逆に、下降志向をもつものは上手から下手へと。このような原則があります。
この原則にのっとると、物語における敵役は主人公に対して優位な立場にあるため上手側に。敵役に相対する主人公は下手側へ、と位置することになります。
そして、この上手下手の舞台の原則は、上手下手の由来である能舞台に限らず、アニメや映画などの映像作品でも演出の手段として利用できると、富野由悠季*1氏は『映像の原則』の中で述べています。
つまり、アニメや映画でも上手・下手の演出的効果が存在し、視聴者側を上記の画像の客席と考えるならば、原則として画面左側に主人公が、画面右側に敵役が位置することになります。※これは富野監督の考え方であり、全ての映像作品がこの原則に基づいて演出されているかは定かではありません。
下手側の視覚的意味合い
- 相対的、絶対的に力の弱い者
- 安定した立場
上手側の視覚的意味合い
- 相対的、絶対的に力の強い者
- 相対的に敵となるもの
- 極めて自然的なもの
下手から上手への動き
- 上手の強者に逆行する印象があるため、移動する主体が強い
- 上昇志向があるもの
- 要するにポジティブな動き
上手から下手への動き
- 流れに従っている当たり前の動き
- 自然的に強いもの
- 下降志向のあるもの
- 物語を通して敗北していく存在
- 要するにネガティブな動き
それではこの原則を、3つの映像作品を例に見ていきます。
シン・ゴジラ
この映像の中で、人間に対して圧倒的強者であるゴジラは、ほぼ全てのシーンで上手に位置しています。そして、攻撃されるシーンでは下手に位置していますが、上手側からの攻撃に逆らう様に描くことで、ゴジラの圧倒的な存在感を演出しています。
スパイダーマン:ホームカミング
この作品において、トニースターク(アイアンマン)はスパイダーマンの目付役的立場にあります。そのため、アイアンマンがスパイダーマンに説教するシーンではアイアンマンが常に上手側に位置しています。
ヴェノム
宇宙から来た寄生生物ヴェノムに支配される主人公は、ヴェノムと対するとき下手側に置かれています。
そしてヴェノムと一体化して、襲い来る敵を返り討ちにするシーンでは、その圧倒的な力を強調するかの様に上手側に位置しています。
この3つの例から分かるように、国内・海外問わずに映画では映像の原則が適応されています。
と、思っていました。
この記事を書くにあたって確認のために色々と調べてみたのですが、現実はもう少し複雑でした。
上で見た3つの例では、「弱者から始まる主人公は左から右へと進み、強者から始まり最終的に敗北する敵役は右から左へ進んでいくことから、映像作品は物語全体として左から右へ進んで行く」ことが読み取れたと思います。
ですが、これはどうやら海外の映像作品に限定されているようなのです。
それじゃあ、国内の映像作品はどうなのかと言うと海外の逆。つまり、右から左へと物語が進行していくことになります。
どうも1960年代中頃を境に、日本国内における映像作品の進行方向は海外の逆になってしまったようなのです。このことに関して論じている方がいらっしゃいましたので、その記事を載せておきます。日本の映画は全く見ないから自分じゃ気づかなかった……
ですが、これまた例外があり、現代の日本国内の映像作品が全て右から左進行かというと、そうでもありません。先に紹介した『シン・ゴジラ』や『機動戦士ガンダム』は左から右の流れで構成されています。ガンダムに関しては第5話の連邦軍とジオン軍の戦いが分かりやすいかと思います。
アムロたち連邦軍は基本的に下手側に位置し、シャアたちジオン軍は上手側に位置しています。基本はこの構図で進んでいきますが、アムロがザクを撃破するシーンでは優位な立場にあるアムロが上手側へと移動しています。
まとめると、
世界一般の映像作品:左から右
1960年代以降の日本:右から左
こんな感じです。
紙媒体での物語の進行方向
映像作品では海外と日本によって物語の進行方向が違うと分かりました。それでは、マンガで展開される物語の進行方向はどうなっているのでしょうか?
日本のマンガは、一般的に右から左へ流れるように読みます。ページを右から左にめくり、コマも基本的に右(上)から左(下)の流れで読みます。これに関して異論はないと思います。これは、現代の日本における映像作品の進行方向と同じです。
マンガは、日本だけでなく海外でも人気です。アメリカンコミック、通称アメコミは日本でも有名です。それでは、アメコミなどの海外のマンガにおける物語の進行方向はどうなっているのでしょうか?
自宅にアメコミがある方は手に取って確認するのが一番ですが、アメコミを持っていない方も多いと思います。そうした方は「アメコミ 表紙」で検索して見てください。
こんな風にアメコミの表紙がたくさん表示されます。日本の漫画の表紙も検索して比較して見ましょう。
何か気づいたことはありませんか?
アメコミの場合、キャラのが右側を意識してる表紙が多いです。そして、日本の漫画は左を意識している傾向にあります。この意識というのは体の傾きや目線などで分類しました。実際に手持ちのアメコミの中身を確認してみましたが、左から右に向かう流れを感じさせる構図が見受けられました。
こうした漫画における進行方向の違いは、文字文化の違いによるものだと考えられます。
日本語は、通常、右から左に読みます。横書きの場合、今では左から右ですが、昔は、横書きでも右から左に書いていた時代もありました。日本の漫画で吹き出しの中のセリフは縦書きで書かれています。だから、読むときは自然と右上から左下への流れになります。
一方で海外では、セリフが左から右に書かれているので、左から右へ読みます。その影響でアメコミなどは左から右に読む様になりました。面白いことに、日本語訳されたアメコミではセリフが横書きになっています。
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こうしたマンガ版「映像の原則」ともいえることについて詳しく考察しているブログを見つけましたので載せておきます。
ゲームにおける進行方向
映像作品や漫画には、国ごとに違いはあるものの物語の視覚的進行方向が存在することは既に述べました。それでは、ゲームにおいてはどうなのでしょうか?
世界的にも有名なゲームをいくつか例にして見ていきましょう。
右に進んで行きます
最初は右に進んで行き、目的を果たすと家へ帰るため左へ進みます。
『スーパーマリオブラザーズ』シリーズ
言わずもがな右に進んで行きます。
右から左へ進んで行きます。
『ファイナルファンタジー』シリーズ
3Dモデルになるカメラが動き出すと話は変わりますが、2Dでの戦闘では主人公達は右側に位置しています。
ひたすら敵を倒しながら右へと進んで行きます。
1Pは左側です。
右へ進んで行きます
主人公は左側
主人公達は右側
ドールズフロントライン(少女戦線)
主人公達は左側
様々なジャンルのゲームを見てきましたが、一貫した方向性があるかどうかというと微妙なところです。スクロール系のゲーム数で言えば右スクロール(左から右へ向かう)が多いと思いますが、それでも一定数左スクロールがあります。RPGに関して言えば、左と右、どちらも同程度に存在します。
結論:ゲームにおいて統一的な流れは存在しない
興味深いことに、映像作品や漫画では右から左という流れが存在していたのにゲームでは作品によってまちまちです。どうしてそうなったのかと言うと、映像作品や漫画と違い、ゲームはプレイヤー自身が操作していく体験型メディアだといことが最大の要因だと僕は考えます。
自ら登場人物を動かすことのできない前者は、様々な作品に触れる受け手を混乱させないよう業界全体として暗黙の内に統一的な流れが形成されることとなりました。一方で後者は、プレイヤーが登場人物を思いのままに動かすことができます。制作者が流れを作ってしまうと、ゲームとしての自由度を狭める結果となります。そのため、ゲームにおいて統一的な進行方向というのは決まっていないのだと考えます。現代のゲームはほぼ全てが3Dの世界なので、もはや進める方向は二次元ではありません。
統一的な流れはないと言いましたが、2Dアクションゲームに関しては右に進んで行くという流れがあるように思えます。これは、コンピュータプログラムが数学でおなじみのxy(z)座標を利用しているからだと考えられます。特別な理由が無い限り右へ進んで行く方が、プログラム的に実装しやすいのです。
まとめ
物語の進行方向
- 日本の映像作品 右から左
- 海外の映像作品 左から右
- 日本のマンガ 右から左
- 海外のマンガ 左から右
- ゲーム 統一的な流れはない(ただし2Dアクションは左から右が主流)
こう結論づけました。
繰り返しになりますが、この世に存在するすべての作品にこれが当てはまるとは考えていません。全てのクリエイターがこれを理解し、これに従って作品を作っているとは言えないからです。あくまで原則なので。
みなさんも、これまで触れてきた作品を、もう一度この視点を持って見返してみてはいかがでしょうか? 新たな発見があるかもしれません。
2019年の春アニメ1話感想まとめ
今回は2019年春からアニメ1話の個人的感想をまとめていきます。評価が高い順で書いていきます。
※この記事内で書かれていることは、全て1話を見た段階での感想です。その点をご留意ください。
9点台(3作品)
アイカツ!(再放送) 9.5点
弁当屋の娘である星宮いちごは、親友の霧矢あおいの誘いでトップアイドル神崎美月のライブへ行くことに。そこで、美月のパフォーマンスを見たいちごはアイドルに憧れを抱く。その後、いちごはあおいと共にアイドル養成学校「スターライト学園」に編入し、おしゃもじをマイクに持ち替えた。
アイカツ!アイカツ!(詳しくは過去記事で)
buluckbook.hatenablog.jp
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO 9点
有馬たくやの元に謎の装置と事故で死んだはずの父親から手紙が届く。そこには、父が生きているとの旨が書かれていた。手紙に記された場所に行くと裸の女性が倒れていた。その女性は突然たくやの前から消失する。そしてそこに現れる義母と学園長。学園長が銃を手にたくやへ迫ると謎の装置が光り輝く。遠くに転校生の姿を捉えると、たくやは世界を超えた。
個人的に一番期待度が高い作品です。
原作は1997年発売のゲーム。PS4、psvitaでリメイクされて前々から気になっていました。
1話を見てまず思ったのが、主人公が珍しいタイプ。下ネタを何の憚りもなく女子相手に言いったり、冗談が多いなどと、最近でも珍しいタイプの主人公だと思います。最近の作品で言うならば、ハイスクールD×Dの兵藤一誠タイプでしょうか。
謎の装置、突然のミステリアスな転校生、訳ありげな主人公、突如現れる謎の全裸美少女。そして、主人公に起こる不可思議な現象。これから面白くなりそうな要素満載です。
期待を込めての9点。この後の展開がハマるかどうか。この手の作品は、ある程度話が進んでからが本番ですね。
フルーツバスケット 9点
唯一の家族だった母親を交通事故で亡くした女子高生の本田透。彼女は一人でテント暮らしをしていた。テントを張っていたのは同級生の草間由希の家が所有する土地だった。その後、土砂崩れでテントを失った透は草間の家に居候することに。そこで透は、草間一族の秘密を知ってしまった。
テンポ良く進んで行きます。登場人物の紹介も適切で、一度見ただけで登場人物の立ち位置がすんなりと理解できました。
最初はテントで暮らしてるとか何事だよ、と冗談半分に見ていたのですが、主人公の境遇を知るとなるほどとなぜか納得している自分がいました。それでも友人の家に泊まらずテント暮らしするのは飛躍していますね。旧アニメ版や原作コミックを読んだことがないので比較などはできませんが、新規のアニメ1話としては良いスタートを切れたのではないでしょうか。
この作品、世界一売れた少女漫画としてギネス認定されているようです。分かります。1話を見ただけで、この先面白くなりそうな匂いがプンプンする。そのうち漫画買ってそうだな。
8点台(7作品)
けいおん!(再放送) 8.5点
懐かしい。放送当時、1期はリアルタイム勢ではなかったのですが2期開始前にDVDで見ていました。
今見ても変わらぬ面白さ。
そして本編のゆるふわな雰囲気とは打って変わり、クールでロックなエンディング。初めて見たときめちゃくちゃ衝撃を受けました。ギャップ萌えってやつですかね。
けいおんのすごいところは、毎話安定して面白いところだと思います。
鬼滅の刃 8.5点
龍門炭治郎(たんじろう)が炭を売りに町へ出て家を空けた日の夜、家族を皆殺しにされる。そして唯一生き残った妹の竈門禰豆子(ねずこ)も鬼と化していた。凶暴な鬼となっても絆を保ち続ける禰豆子。炭治郎は妹を人に戻す方法を探して旅に出る。
家族団欒の幸せそうな日常風景から始まります。そしてそれは、一瞬で崩れ去ります。のっけから容赦のない重い始まり。
妹が鬼となり、それを治すために旅に出る。どこか『鋼の錬金術士』味を感じます。これからどのように展開して差別化していくかが肝ですね。
こういう復讐ものというか、なにかを取り戻すために闘うって熱い展開ですよね。ただ1話ではすこし盛り上がりに欠ける気もした。
みだらな青ちゃん勉強ができない 8点
堀江青(あお)には妄想癖がある、淫らな妄想癖が。
青は小学校の授業参観で名前の由来を発表したことでその後人生がブルーになった青。以来、青春など縁遠い生活を送って優秀な成績を収めてきた。しかし、そんな青の生活はある出来事がきっかけで乱れはじめる。
青ちゃんすこ。えっちだけどえっち過ぎない。その塩梅がちょうどいい。15分という長さもちょうどいい。OPも良い。本編の内容とは少し毛色が違ってOPはクールでミステリアスな感じです。
続きが気になってLINE漫画で1巻を読んだんですが、面白かった。えっちなポイントはあくまでアクセントであって、メインは恋愛の話です。漫画買おうかな……
この音とまれ! 8点
廃部寸前の箏曲部に、不良少年として悪名高い新入生が入部することに。だが箏曲部唯一の部員の愛(ちか)は入部を拒否する。だが彼にも箏曲部に入部したい理由が。
1話からいい話。不覚にもウルっときてしまいました。まさか1話から泣かされるとは思ってもいませんでした。
絵柄的に少女漫画原作なのかなと思ったけど、ジャンプスクエア作品だった。
ワンパンマン2期 8点
トレーニングの結果、強くなりすぎてどんな相手でもワンパンで倒せるようになってしまった最強の男サイタマ。最強になった男を待ち受けていたのは、刺激のない生活だった。
原作漫画と村田雄介先生版の両方を見ていてこの先の内容を知っているんですが、アニメで見るとやっぱり違いますね。
どうやら1期のときから制作会社が変わったらしいです。一部では作画が何たらと話題になっているらしいですが、僕はそんなに気になりませんでした。多少演出が変わったなとは思いましたが、作画に関してはなんとも。戦闘シーンがどうとか言われているみたいですが、1話の内容自体がそんなに激しい戦闘の話じゃないし、それだけで判断するのは早計でしょう。
さらざんまい 8点
中学生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人は、謎のカッパに出会い尻子玉を奪われてカッパに変身してしまった。彼らは元の人間の姿に戻るために、ゾンビの尻子玉を奪う。
さらざんまいってなんだよ!
独特の雰囲気です。監督は『輪るピングドラム』などを手がけた幾原邦彦(いくはら くにひこ)です。この作品もまた、そういったものになるんでしょう。ピングドラムが面白かったので楽しみです。
なむあみ仏っ!-蓮台 UTENA- 8点
仏をイケメン化したアニメ。仏達が人間界にはびこる煩悩を退治するアニメ。1話は戦闘シーンは最初のみで後は日常パートが続くんですが、その日常パートがなかなかに面白い。
作画いいですね。絵が安定していると安心して見れていいです。
正直最初は流し見していてまたイケメンたくさん系かと期待していなかったんですが、予想外に面白かったです。釈迦や如来たちの絡みが面白い。そしてただイケメンたちが話しているだけではなく、しっかりとストーリーがあるようです。
カッコいい戦闘シーン
7点台(14作品)
ひとりぼっちの◯◯生活 7.5点
中学生の一里ぼっちは、幼馴染のかいと「中学のクラス全員と友達になるなまで絶交する」という約束をしてしまう。極度の人見知りのぼっちは、かいと関係を修復するために友達作りに奮闘する。
最初は幼馴染と仲直りするために友達を作ろうとするのだが、いざ友達ができるんとそんなこと忘れたかのように純粋に喜ぶぼっち。かわいらしい。とにかく、ぼっちちゃんが純粋で、バカ可愛いです。
それにしても「一里 ぼっち」ってひどい名前ですよね。他の子の名前も同様です。たとえばぼっちが最初に友達になった子の名前は「砂尾 なこ」。彼女の見た目は不良のそれですが、根は優しい子。つまり「素直な子」です。「砂尾なこ」→「すなおなこ」→「素直な子」。ダジャレかい。
キャロル&チューズデイ 7.5点
世間知らずのお嬢様チューズデイは、ミュージシャンを目指して育ちの家を出た。そして、街中で一人キーボードを弾く少女キャロルと出会う。彼女もミュージシャンを目指していた。そして彼女たちは、AIミュージックが支配する音楽界に衝撃をもたらすことになる。
予想していたものとだいぶ違いました。前情報なしにタイトルだけ見てバディものハードボイルド系かと思い込んでいたので、ちょっとびっくりしました。ミュージシャンを目指す少女たちのお話でした。
まだ目を引くような展開はありませんが、この先「舞台が火星」という要素が話にどう関わってくるのか気になるところです。
Fairy gone フェアリーゴーン 7.5点
妖精を宿した人間を妖精兵として使っていた時代から数年、世界は変わった。マーリヤ・ノエルは違法オークションの会場で、元妖精兵の男と、かつて生き別れた幼馴染のベロニカと出会う。だが彼女は、もはやマーリヤの知るベロニカではなかった。
妖精といっても、僕たちのイメージする美少女精霊ではありません。ほぼ悪魔ですね。アトラス社の「ペルソナ」シリーズやメガテンに出てきそうなビジュアルをしています。同じ妖精兵でも「すかすか」のものとは違います。でも、なんとなくですが、同じような宿命を背負っていいそう。それで言うと、次クールの「かつて神だった獣たちへ」と似たような雰囲気かもしれません。
賢者の孫 7.5点
開始1分くらいで主人公は車に轢き殺されるんですが、そうはならんやろ。映像で見た限りだとそんなに車のスピード出てないように見えました。もっと疾走感出さないと人が死ぬほどのスピードにはどう見ても見えない。まあ異世界転生のきっかけは何でもいいでしょう。異世界ものはあまりそこに理由を求めないので。
戦闘シーンの動きがかっこいいです。気合い入ってる動きです。
ジャンルは、異世界転生チート学園ものですね。
なんだかんだこういう作品は最後まで見てるんですよね。ストレスフリーで見れるし、主人公が無双するのってやっぱり男の憧れなんですよね。見ていて気持ちいいです。言うなれば見るストロングゼロ。
RobiHachi 7.5点
不幸続きのロビーは、借金取りとして働くハッチと出会う。追い立てから逃げるため、ロビーは宇宙船で地球の外へと逃れる。そしてロビーは、期せずして乗り合わせたハッチと共に伝説の惑星イセカンダルへ旅立った。
まさかのロボットもの、たぶん。突然の変形アンド合体。そして流れ始める串田アキラの挿入歌。安心の串田アキラです。
タイバニとかそういうノリなので、好みは分かれると思います。
真夜中のオカルト公務員 7.5点
宮古新が配属されたのは新宿区役所「夜間地域交流課」。その業務内容は、天使や悪魔などのオカルト的存在、通称アナザーが引き起こした問題に対処するといったものだった。
Aパートは微妙だなと思いながら見ていたんですけど、Bパートに入ってからはなかなかに楽しめました。夏目友人帳的な感じでしょうか。いや、僕は夏目友人帳はあまり見たことがないのですが。
異世界かるてっと 7.5点
異世界を舞台にした作品のクロスオーバー作品です。
加盟作品は「オーバーロード」「Re:ゼロから始める異世界生活」「この素晴らしい世界に祝福を!」「幼女戦記」の4作品。
ギャグアニメですね。4作品のファンなら楽しめるのではないでしょうか。1話は登場キャラと作品の簡単な紹介といった感じでした。
川柳少女 7点
五七五のリズムでしか自分の気持ちを伝えることができない雪白七々子(ななこ)と、ヤンキーと噂されている強面の毒島エイジ中心とした文芸部部の日常アニメ。
ななこちゃんかわええ。王道黒髪ロングはやっぱいいですね。ただ、キャラクターは可愛いものの、1話の段階ではその他のインパクトに欠けているように思えた。
ぼくたちは勉強ができない 7点
唯我成幸は一ノ瀬学園に通う高校三年生。貧しい家庭事情のため成幸は学校からの特別VIP推薦を狙っていた。ある日、学園長から呼び出された成幸はある条件付きで特別VIP推薦を打診された。その条件とは、「学園内で天才と名高い二人の生徒の教育係となり、二人を志望大学に合格させること」だった。
メインキャラが高3って珍しい。だいたい2年生ですよね。
勉強ができる主人公が、同じ学校の女子生徒に勉強を教える。これだけ見ると前期アニメの「五等分の花嫁」と同じような設定です。主人公の家が貧乏。現段階でヒロインが2人登場していますが、正直、主人公の妹が一番好みです。
見ていて気になったのは、特定分野の天才2人が苦手分野の専攻を目指す理由がなんだか弱い、ということ。
そもそも、なんで最初にその理由を聞かなかったのか、と。主人公的にも視聴者的にも一番気になるところなはずです。そこに触れないということは、後々重要なエピソードとして扱うのかと思いきや、1話後半で結構あっさりめに判明。最初から明かさないなら、もっと引っ張って1つのエピソードとして使えたんじゃないかな。
今の段階だと既視感ばかりに目がいってしまうので、この先どう動くかですね。
世話焼きキツネの仙狐さん 7点
毎日の残業続きに疲れて負のオーラを溜め込んでいる主人公の元に、負のオーラを発散させるべく仙狐さんが舞い降りた。
なんだか社会に疲れた現代オタクの業が詰め込まれている作品。
あざとかわいい。尻尾フリフリ。癒やし枠ですね。
超可動ガール1/6 (ふたばにめ!) 7点
三次元の女性に興味がないオタクの主人公は、これまで意図的に避けてきた美少女フィギュアを購入してしまった。そして、そのフィギュアが突然動き出す。そうして、なし崩し的に彼女と生活を共にすることになった。
こういう設定の作品好みです。フィギュアが動くって夢に溢れてて良い。
見ていて『ふぃぎゅ@メイト』を思い出しました。知らない人は調べて見るといいかもしれません。
女子かう生(ふたばにめ!) 7点
女子高生の日常?を描いたアニメ。セリフと呼べるセリフは無く、息遣いだけでキャラの感情を表現していきます。
健全なエロスというかチラリズムというか。直接的な描写はないのですが、エロスを感じさせます。今期で実は1番えっちかも。
原作コミックの絵が好みです。アニメは原作絵の雰囲気が消えてて残念。でもそれはしょうがないことですね。
八月のシンデレラナイン 7点
高校に入学した有原翼は、女子公式野球部のメンバー募集を宣言した。だが彼女の通う高校には野球部は存在していなかった。先生の薦めもあり翼は同好会を作ることに。
野球アニメか。まずはメンバー集めといったところから始まりました。
野球のプレイ人数って何人だ? シンデレラナインだから9人かな。イナズマイレブンみたいでわかりやすいですね。
4話くらいまで進んだらで9人そろうんですかね。それまで持つかあやしい。個人的にピンとくるキャラがいないのがつらいところです。
消滅都市 7点
スクーターを駆って荷物を届ける運び屋のタクヤは、消滅の唯一の生存者ユキと出会う。新たな依頼を受けたタクヤは、ユキと共に消滅都市を目指す。
こんな感じのストーリーです。ほぼ流し見になってしまったので細かい箇所は省きますが、大筋はこれで問題ないと思います。
ゲームのアニメ化って難しいですよね。ゲームだからできる演出をアニメに落とし込むというのは簡単なことではないと思います。
銃声が鳴り響いて終わる締め方ってもう効果的ではないような気がする。その銃が主人公に向けられていても、主人公だから死ぬわけないし。サブキャラだったら微妙なところですが。それでも1話からそういった終わり方は次回への緊張感へ生まれないから微妙な気がする。
7点未満(6作品)
なんでここに先生が!? 6.5点
ある男子生徒が用を足そうとトイレへ入ると、そこには便座に座る女教師が。男子生徒は思わず「なんでここに先生が!?」と声に出し驚く。そして次は保健室で再び会うことに。
タイトルの通り「なんでここに先生がいるんだ!?」という状況で、先生と男子生徒の関係性を描いていきます。
やっぱあまりに露骨すぎるのはなぁ。エロというか下品になってしまうのでバランスが重要です。
僕はハイスクールD×Dなどのエロスを前に押し出した作品も好きですが、そういった作品はエロと同時に他の要素でバランスを取っているから成り立っているのです。この先、先生と生徒という禁断の関係間での恋愛要素でバランス取るのかな?
八十亀ちゃんかんさつにっき 6.5点
名古屋をネタにしたアニメです。
なんか覚えがあるなと思ったら、昔ツイッターで漫画を見かけたことがありました。
名古屋についての知識が全くないと、何が言いたいのか伝わりづらいかもしれません。幸い僕は、少し前に名古屋に行ったので大体分かりました。スタッフクレジットで、スタッフ全員の出身地が併記されていることが一番笑えた。
群青のマグメル 6点
突如現れた新大陸マグメル。そこには未知の生物、資源など大勢を魅了するものが眠っていた。異能を操るインヨウは、マグメルを訪れる探検者を救助する拾人者(アングラ-)として生計を立てていた。そんな彼の元に、1つの依頼が舞い込んだ。
どことなく、作画崩壊のかほりが。僕はそれほど気にしない質ですが、一部ではなんか言われそうですね。
1話時点でのストーリーとしては定番の流れ。ただ気になったのは、主人公はどうして病弱な依頼主を救助現場に連れて行ったのか? それに関して言及されていなかったので気になってしまいました。
ツキウタ。(再放送) 6点
男性アイドルのお話。
事前知識が何もない状態で見たので、わかったのはそれくらい。そもそも再放送だということも知らずに1話を見ました。
僕が男だからなのか刺さりませんでした。ただ、曲は悪くないと思いました。つい口ずさんでしまう。
シェケェ、シェラシェラ。シェケェ、シェラシェラ。
グラっ、グラっ、グラビティラブ。
この作品の内容とはあまり関係ないんですが、思ったことが1つ。アイドルを題材にした作品でも、メインターゲット層が男性なのか女性なのかによって、アイドルのスタート位置が違った印象を覚えました。
男性向けの作品では、物語の中心となって描かれる女性アイドルは、デビュー前や直後など初期の段階から描いていく傾向があるような気がします。
ですが、女性向けの作品では、男性アイドルが軌道に乗った中期から描かれていることが多いように感じました。
この傾向が仮にあるとしたら、視聴者はアイドルの成長を見届けるプロデューサー的立ち位置から見ることになる都合上、そのような傾向になっているのかもしれません。どういうことかというと、プロデューサーは男性が務めること比較的多いため、女性向け作品でプロデューサーの立場から追うと違和感のようなものが生じてしまうということです。
僕は女性向けアイドル作品をあまり見たことがないので、思い違いかもしれませんが。
ノブナガ先生の幼な妻(ふたばにめ!) 6点
織田信長の末裔である主人公の元に、斉藤帰蝶(信長の嫁15歳)がタイムスリップしてきた。そして彼女は自身の役目でもある世継ぎを残そうと迫ってくる。
裸が虹色に光り輝く規制方法は新鮮です。大胆な方法。作中で未成年だと明言していたのでそのせいかもしれません。
ED担当がpyxisで実質ハロハピ。
30分だったらかなりキツかったかもしれませんが、10分だから見れる。なんだかなぁって感じです。ここから、過去の時代で帰蝶と織田信長が結婚しなくなったことで現代に影響が出て、日本全土を巻き込む一大事に発展するなどのタイムスリップ系SFの様な超展開になったら手のひら返します。
洗い屋さん! ~俺とアイツが女湯で!?~ 4点
銭湯の息子である奏太は、ギックリ腰を患った父親の代わりに洗い屋を務めることに。そこに同学年の女子達が訪れて……
おいおい、続きはWEBでってどういうことだよ……
今期の僧侶枠ですね。完全に続きはWEB状態で、内容もなにも分かりませんでした。そりゃないぜ。
おわりに
ほぼ全てのアニメを見るのはなかなか骨が折れました。1話は全部見ましたが、2話以降見る作品は半分もないと思います。これだけ数があると、1話でどれだけ視聴者に印象づけられるかが決め手になってきますね。
僕たちの熱いアイドル支援活動「アイカツ!」
フフッヒ!
2019年4月11日(木)19:00から、TOKYO MXで「アイカツ!」が再放送されます!
これは穏やかじゃない
「アイカツ!」とは
TVアニメ「アイカツ!」は、2012年10月から2016年4月まで放送されていたサンライズが手がけた女児向けアニメです。女児向けアニメながらに、数多くの大きなお友達の心を掴んでいる名作です。
「おれは女児じゃないし、興味ないね」
そう思った方もいると思います。待ってください。これから「アイカツ!」の魅力を紹介します。
楽曲が名曲揃い
僕がアイカツに興味を持ったきっかけは曲でした。当時高校生だった僕は、軽音楽部のバンドで演奏するアニメ楽曲を探していてある曲に出会いました。
それが「硝子ドール」です。
これはshortバージョンでフルは6分30秒ほどあります。
初めてこの曲を聴いたとき衝撃を受けました。女児向けアニメでこんなかっこいい曲が流れるのか、と。それから興味を持ち調べていくと、この曲以外にも良い曲が多くあること知り、アニメを視聴するようになりました。(自分語りすみません。隙があったのでつい)
なので、皆さんもまずは曲を聴いてみてください! そうして気になったらアニメを観るという流れで良いと思います。
参考までに僕が好きなアイカツ楽曲をいくつか載せておきます。
- Growing for a dream
- カレンダーガール
- ラブリー☆ボム
- ドラマチックガール(フォトカツ!)
- コズミック・ストレンジャー(フォトカツ!)
- Dreaming bird(アイカツスターズ!)
後ろの3つは厳密には初代アイカツの楽曲ではないけど、アイカツ楽曲であることに変わりはないので許して。他にも色々あるけどとりあえずこれくらいで。
ベストアルバムもいくつか出ていますが、取り合えす1つ買うとなったら一番最初の「Calendar Girls」がオススメです!収録曲全部が名曲です。
TVアニメ/データカードダス アイカツ! ベストアルバム Calendar Girls
- アーティスト: STAR☆ANIS
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2014/04/09
- メディア: CD
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かわいらしいキャラクター
キャラがかわいいです。個人的にやぐちひろこさんのキャラデザが好み。
マジで好きなのでイラスト集も購入しました。
「アイカツ!イラスト集~ブーケ~」
基本的にどのキャラクターもかわいいのですが、僕が特に好きなのは星宮いちごちゃんと氷上スミレちゃんです。
(アイカツ!イラスト集~ブーケ~『Bouquet』p155より)
左が星宮いちごちゃんで、右が氷上スミレちゃんです。うーん、かわいい。
ドラマ性のあるシナリオ
以前も違う記事で書きましたが、キャラクターが魅力的だということは必要条件であって十分条件ではありません。曲が良くて、キャラがかわいいだけならBDBOXを買ったりしません。人を惹きつけるストーリー性があるから買うのです。
アイカツの世界にはアイドルランキングというものが存在していて、アイドルの人気度がランキング形式で可視化されています。そして皆はランキング上位を目指して自分を磨きます。情け無用の競争社会です。普段同じ教室で授業を受けているクラスメイトと、アイドルとして日頃から競い合っているのです。
自分の身に置き換えて考えると溜まったもんじゃないですよ。こうしてPCやスマホを弄っている間に、他の人は自らを磨き高みを目指している。気持ちが萎えてしまいます。
ですが、アイカツはそうした闇の部分を一切描きません。彼らは卑怯な手を使わずにひたすら己を磨き続け、正々堂々と勝負をしているのです。
こうした背景を理解しながら視聴すると「俺も頑張らないとな!」と、自然にやる気が湧いてくるのです。
基本的には上記の通り、トップアイドルを目指して奮闘する彼らの姿を追っていく形式を取っているのですが、彼らは常に成功している訳ではありません。アイカツは努力して成功する場面を見せるだけで無く、失敗を乗り越えた上での成功を見せるのです。さすがの低学年向けアニメといったところでしょうか。教育的です。
そうした話のなかで、僕のお気に入りの話があります。
- 6話「サインに夢中!」
- 7話「つぶやきにご用心」
- 12話「WE WISH YOU A MERRY CHRISTMAS !」
- 35話「涙の星」
- 50話「思い出は未来のなかに」
他の話も良いんですが、この5つが特に好きです。他のアイカツおじさんに聞いても大概同じような答えが返ってくると思います。それだけ心に残る良い回だということです。
くせになるフレーズ
「アイカツ! アイカツ!」「フフッヒ」「穏やかじゃない」「ていうかもう寝よう」「うん うん それもまたアイカツだね」「まずはわかめ食べな」「ライブは一体感」「オケオケオッケー」
こうしたフレーズをどこかで目にした覚えはないでしょうか? これらはアイカツの作品内でキャラ達が口にした言葉なんです。アイカツを観たことがない人でも、こうした言葉やアニメをキャプチャした字幕付き画像などで目にしたことがある方も多いと思います。
(TVアニメ「アイカツ!」第1話より)
なぜだか使いたくなってしまうんですよね。汎用性が地味に高いからでしょうか。
おわりに
アイカツの魅力を短いながらも紹介してきました。少しでも興味を持ってもらえたでしょうか? そうであったらうれしいです。
再放送は
4月11日(木)19:00から TOKYO MX
です。今のうちに録画予約をしておきましょう。最初を見逃すと見る気をなくしてしまうことが多いので、そうならないようにしましょう。
アニメを観て、もしも合わないなと思った方がいたら視聴するのを止めましょう。アイカツは楽しんでするものです。アイカツ格言にも、そう記されています。
それでは良いアイカツ!を!!