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「マネー・ショート」 華麗なる大逆転?

 大学入試が終わった頃に見てイマイチ内容が分からなかった映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」を見返してみた。大学で経済について学び「今なら理解できるかも」と思って見返してみたが、やはり難しかった。だが、以前よりは少なからず理解できたのではないかと思う。

 そこで今回は初学者ながら、映画をより楽しむための知識を授けたいと思います。

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別にアウトローでもないし、このキャッチコピーは不適切。

 

時代背景

 「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

 この映画は、2008年にアメリカで起こった「リーマン・ショック」の際に、金融システムの嘘を事前に見抜き、莫大な利益を得たトレーダー4人に焦点を当てた物語として描かれています。時系列的には、2005年から2008年の出来事です。

 

そもそもリーマン・ショックとは?

 「リーマン・ショック」と聞いて、具体的な内容がわかる人は意外に少ない。大多数の人は、不景気の原因くらいの理解だと思います。映画本編を見れば理解できますが、ここで簡単な流れを説明しておこうと思います。

 MBSモーゲージ債)に変動金利サブプライムローンを組み込み、そこから派生してCDO債務担保証券)を作り販売していた。すると2007年に多くのサブプライムが変動金利に変わりデフォルトが多発し始める。結果、サブプライムを組み込んでいたMBSCDOの価値が暴落し、CDOに多額の投資をしていた投資銀行が破産する。これがリーマンショック。この映画では、四人の投資家達がCDSを購入してショートのポジション持ち、莫大な利益を得ました。

 

 理解できましたか? おそらくよく分からないと思います。「ファルスのルシがコクーンでパージ」と同じような感じがします。映画でも言及されていますが、業界用語ばかりで煙に巻かれている気分です。

 

用語解説

 超ざっくりした用語解説。

債権

 定期的に一定の利子が支払われ、あらかじめ決められた満期に額面(元金)が償還(返却)される有価証券のこと。

サブプライムローン

優良客(プライム)の下位層(サブ)へのローンのこと。つまり、低所得層へのローンのことで、デフォルト(債務不履行)の可能性が高い、危険性の高いローンのことです。

変動金利

 金利が途中から変化するもの。固定金利と比べて初め金利は低いが、金利が見直しされると固定金利の場合より返済額が上昇する。

MBSモーゲージ債)

 住宅ローン債権をまとめて証券化し、一つの金融商品として売買できるようにしたもの。その中にサブプライムローンが多く含まれていた。

CDO債務担保証券

 ローン債権や社債など様々な債券を元に作られる証券。つまり債券の寄せ集めです。この中にはMBSも含まれています。

CDS(信用債務不履行保険)

 債務不履行のリスクを対象とした保険のこと。企業が債務不履行に陥った場合、CDSの買い手は保険金を受け取ることができる。

空売り(ショート)

 現物の売りとは違い、手元に持っていない投資対象物を将来的に売る契約を結ぶ。その後、市場で投資対象物を購入して売り契約を結んだ時の価格との差額で利益を得る手法。この映画では実際にMBSCDS空売りした訳ではなく、それらが下がることを見越してCDSを購入することを空売りと呼んでいます。このように、値下がりを期待する投資手法の事をショートと呼びます。

 

これらの用語の意味を踏まえてもう一度先ほど文章を読むと多少は違うのではないでしょうか?

MBSモーゲージ債)に変動金利サブプライムローンを組み込み、そこから派生してCDO債務担保証券)を作り販売していた。すると2007年に多くのサブプライムが変動金利に変わりデフォルトが多発し始める。結果、サブプライムを組み込んでいたMBSCDOの価値が暴落し、CDOに多額の投資をしていた投資銀行が破産する。これがリーマンショック。この映画では、四人の投資家達がCDSを購入してショートのポジション持ち、莫大な利益を得ました。

 

大逆転とはほど遠い

 邦題では副題に「華麗なる大逆転」とつけられています。ですが、この映画を見てみると「大逆転」にはほど遠いです。そもそも彼らは元々負けていたわけではありません。それに、この映画に勝者は存在していません。

 映画内でも言われていましたが、主人公として描かれる投資家が儲けた一方で、その何十倍もの人々が職を失い、家を失うことになりました。結果として彼らは莫大な利益を得ましたが、そのことを手放しに喜びはしませんでした。だから全然「大逆転」ではないのです。皮肉でしょうか。

 原題の「The Big Short」は、そう考えるとぴったりなタイトルです。大規模の空売りということで事実にぴったりで分かり易いタイトルです。ショートが何を意味するか分かればの話ですが。

 

おわりに

 なんだか専門用語ばかりで堅苦しい映画化と思うかも知れませんが、存外そんなことはありません。しっかりとファニーポイントが存在しています。

 この映画を見ればリーマンショックが何かストーリー仕立てで理解できる用になるのでオススメです。

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