無音で映像鑑賞「言の葉の庭」
今回はなんとなく思いついた「音無しで映像作品を見る」を試してみました。
動機
唐突に音声なしで映像を見たら内容はどのくらい分かるのかなと思ったことがきっかけです。どうしてそんな意味のなさそうな発想に至ったのかはあんまり覚えていません。
題材に選んだ作品「言の葉の庭」
つい最近「天気の子」を見てきたので、同じく新海誠監督の作品である「言の葉の庭」を選びました。本編の時間も1時間未満かつ単品で完結しているので今回の題材として最適だと思ったのでこの作品にしました。
内容予想
それでは実際に本編を見て自分なりに読み取った物語を書いていきます。前情報は一切なしで挑みました。ちなみに、新海誠作品はこれまでに「君の名は。」と「天気の子」の二つしか見たことありません。
靴職人を目指す高校生の少年は、皇居の様な場所で、酒を飲みチョコレートを好む女性と出会った。その後も、二人は示し合わせたかのように同じ場所で会い親交を深めていく。次第に二人は惹かれ合っていった。
しかし、転機が訪れる。二人は決して出会ってはいけない場所、学校で出会ってしまった。衝撃を受ける両者。また、出会った時も考えうるなかで最悪だった。二人の関係を盗み見た女性徒が学校へ密告し、教師である女は別の学校へと異動するという最悪のタイミング。
失意の中、二人はこれまでと同じ場所で出会う。突然の雨に降られた二人は女の家へと避難する。そこで二人は思いをぶつけ合う。
生徒と教師。禁断の恋は実らず二人はそれぞれの道を歩んでいく。
END
こんなところでしょうか。8割方合っている自信があるのですが、どうでしょう? 合っていますかね?
雑感
本編では終始雨が降っていましたが、これは明らかに二人の関係を表したものです。
二人が逢瀬を重ねるのは常に雨の日でした。二人は、生徒と教師という禁断の関係であり人目を憚る必要がありました。それを表すのが「雲=雨」です。太陽という世間の目から、雲が二人の姿を隠していました。
終盤に二人が思いの丈をぶつけ合うと、雲は去り太陽が姿を現します。しかし、雨は上がりません。所謂、お天気雨となります。これは、人目を気にする様な関係では無くなったが、思いが完全に消え去ったわけではないということを表現していると考えました。その証拠と言えるかは分かりませんが、最後に男は女のために作った靴を出会いの場に置きます。
あとどうでもいいことですが、新海誠監督は走る描写が好きですね。「君の名は。」と「天気の子」でもメインキャラが必死に走る描写がありましたが、やはりこの作品でも走っていました。また、バイトをしている描写も3作品に共通しています。バイトといえば学生がするものというイメージが強いです。新海誠監督は、学生時代への思い入れが強いんですね。
おわりに
音無しで見るというのは音楽や声優の演技、セリフが分からず損している気分でしたが、その分画面に集中することになるのでこれはこれで面白いと思いました。また他の作品でも試してみようかな。
後で音ありで「言の葉の庭」を見返そうと思います。