多趣味な男のブログ

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浅倉透の「10個、光」考察【シャニマス】

 今回は、最近アイドルマスターシャイニーカラーズに登場した新ユニット「ノクチル」のメンバー、浅倉透のpSSR「10個、光」について語ろうと思う。

 

ノクチルとは

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 シャニマスに新たに追加された4人組の新ユニットである。他のユニットとは違い、メンバーがみんな幼馴染という設定で同じ学校に通っている。

 メンバーは、

浅倉透

樋口円香

福丸小糸

市川雛菜

 

ユニットのキャッチコピーは

『さよなら、透明だった僕たち(チルアウト・ノクチルカ)

 誰かになる必要なんてない――

 走り出す波を追って、少女たちは碧い風となる。』

 

  かっこいい

公式のノクチル紹介サイト

noctchill (ノクチル) | アイドルマスター シャイニーカラーズ(シャニマス)

 

ユニットの方向性

 ノクチルのコンセプトは、透明感と爽やかさを意識しているということが、シャニマスの総合プロデューサーの高山氏から説明されています。そして、ユニット名も夜光虫を意味する"ノクチルカ(Noctiluca)"をもじった造語であることも書かれています。

 ファミ通のインタビュー記事より(https://www.famitsu.com/news/202005/17198223.html

 

 キャッチコピーをもう一度見てみる

『さよなら、透明だった僕たち(チルアウト・ノクチルカ)

 誰かになる必要なんてない――

 走り出す波を追って、少女たちは碧い風となる。』

  まず、最初の「さよなら、透明だった僕たち」

 この言葉は、アイドルとなることでこれまでの平凡な生活から抜け出し、誰からも見られることのなかった透明な状態から脱した、という意味だと私は解釈した。また、ここでなぜ「私たち」ではなく「僕たち」となっているかは、ノクチルの半ばリーダー的存在である浅倉透が関係していると考える。

 浅倉の決勝後のコミュから、彼女の幼少期の一人称が「僕」であったことがわかっている。そして、浅倉がアイドルとなった背景には、幼少期の頃にまだ学生であったプロデューサーと会っていたことが関係している。つまり、浅倉のアイドルとしての起源は幼少期にある。そのことから、ここでは「さよなら、透明だった僕たち」とされているのだと考察した。

 

 そのあとに続く、「誰かになる必要なんてない――」

 これは、ほぼ言葉の意味そのまま受け取って問題ないように思う。言葉の通り、自分を曲げる必要はなく自分らしさを大事にしていけ、的な意味。この辺は、市川雛菜のコミュで特にフューチャーされている感じがした。

 

 最後の「走り出す波を追って、少女達は碧い風となる」

 走り出す波とは、アイドルとしてのスタートを表しているように思う。ユニットのコンセプト的に、夜光虫と海が関係しているため、夜光虫(ノクチル)が波(アイドルとしての道)に乗って流されていくようなイメージだろうか。

 

コミュの所感と考察

浅倉透

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 何を考えているのか非常に分かりづらい。けれど、それが想像をかき立ててくれる。先にも書いたが、この浅倉だけが他のメンバーと違ってプロデューサーと過去に面識がある。そして、浅倉がアイドルとなったことで、それに続く形で他のメンバーもアイドルとなった。そこからも分かるように、浅倉はこのユニットの核となる存在。そして透明感がずば抜けている。あと、財布忘れる。

 

 浅倉はアイドルとなった後も、まだいまいちその感覚を自分の中で消化しきれていいないような感じがする。そのへんでも、「誰かになる必要なんてない」、アイドルとなってもこれまでの自分と変わることがないという言葉が頭に浮かんだ。それが現れていると感じたのが、pSSRでのコミュだ。

 

以下、浅倉透のpSSR「10個、光」のコミュの内容に触れるので注意

 

 

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 このカードは「光」が鍵となってくる。カード名にも「光」と入っているのだから当然のようにも思えるが。

 このコミュで扱われる「光」とは、「日常の中にあって、意識しないと見えないもの」のことだと言える。1つめのコミュで登場する「一生のうちにやりたい10のこと」。それがまさに意識しないと思い浮かばないもの。そのことを「10個、光」と言い表しているのではないだろうか。

 2つめのコミュで、バスから見える窓の光、バスの降車ボタンの光、そういった普段意識しないけれど今までもずっと光っていたものを挙げて「昼光ってるものって見えないんだね。夜なら見えるのに」と浅倉が漏らす。そしてPはそれに「俺、ちゃんとみえてるからな。昼の間も光ってるもの」と返す。そして浅倉に「すごいじゃん」と返される。何も考えずにただ字面を追っているとさっぱり意味が分からない。

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「2こめ」の途中から

 

 おそらくここでPは、浅倉の発言を「昼光っているもの=自分(浅倉自身)」だと考えて、昼の間は光っているものが見えないというのを「浅倉が他のアイドルの輝きの中に埋もれてしまう」という風に解釈して「昼の間も見える」と言ったのだと思う。しかし、当の本人である浅倉はそんな深い意味を込めたわけではなかったが、Pの発言を聞いてその言わんことを理解して「すごいじゃん」と返したのだと考えられる。そう解釈すると、なんとなく二人の会話が理解出来る気がする。難しい。

 

 3つめのコミュでは、浅倉が見ていた映画のキスシーンを目前にした二人の反応が描かれる。ここでは浅倉のPに対する意識のようなものが見て取れる。キスシーンを前にして「少し気恥ずかしい」というPに対して「親だったら、もうちょっと平気かな」と返す浅倉。それって、そういうことですよね?

 

 4つめでは、レッスンの日程の打ち合わせでファミレスに二人で来た浅倉が、会計をいつもPが払っていることに気がつく。それを「奢ってもらってる」と感じる浅倉と、「経費だから。それにアイドルとPとしてきてるんだから、透は気にしなくていい」と言うP。結局Pが会計を済ませるが、浅倉は「じゃ、今度はワリカンね」と言う。

 それって、今度はアイドルとプロデューサーとしてじゃなくてってことですよね!?

 

 そしてTrueEndの「いつか」

 ある日の夕方、浅倉は夕焼けの空に光る一つの星に気づく。街を見渡せる公園に登って「全部見えるって感じ。世界中」と浅倉は言う。Pは「そりゃすごい」と。

 ここで浅倉が言う世界、とは。

 浅倉は世界中というが、彼女が見るのは夕暮れの空と、眼下に広がる街。彼女はそれを見て世界中と言う。それから「『ここ』って誰かのもの?」とPに尋ねる。「ここ、ってどこのことか? 公園か?」と訊きかえすと「なんだろ、そういうんじゃなくて……世界? ここ」と返ってくる。それに対し「よく分からんが、誰のってわけでもないだろう」と答えると、「ありがと」と言う浅倉。「誰かのものじゃないといいなって思っただけ。ここが。なんか、今が」

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True「いつか」の中盤部分

 これまた難しい会話だ。初見の時は「なるほどね完全に理解した状態」、つまり何も分かっていない。

 これまでの浅倉の発言は全て、彼女が見、感じたままのことを言っていた。その彼女が「世界」と言うのなら、それは彼女が今見て感じているものが世界なのだろう。そして、それは「今、ここでプロデューサーの隣で星をみている」というのがこの瞬間に浅倉が体験している世界に違いない。

 そして太陽が沈み、次第に星が増えていく。浅倉は一番最初に見た星をもう一度見つけることを『一生のうちにやりたい10のこと』に加えると言う。「いつになんだろうなぁ」と言うPに、「いつか。でも、見つけられるから。誰のものでもないんだったら――」と、浅倉は言った。

 

 ここで問題となってくるのは最後の「誰のものでものないんだったら」の扱い。この一文が無ければ、それこそ言葉の通りに受け取れる気もする。しかし、最後の一文のせいでややこしくなっている。「誰のものでもないんだったらいつか見つけられる」とは何を意味しているのか。

 ひとつ考えたのは、浅倉とPが運命的に昔と同じ場所で再会したことを意識して、そんな奇跡のような事があったのだからきっと星も見つけられるよ、といったようなニュアンスで言ったのか?

 

  色々考えて見たが、これを読み解く鍵は「1こめ」にあった。このTrueEndコミュは「1こめ」のアンサーになっていた。

 「1こめ」で、『一生のうちにやりたい10のこと』を考える浅倉に向かってPは「アイスコーヒー作りたい」と答えた。そして、それが『一生かけてやり遂げたいこと』とまで言った。

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「1こめ」全文

 その時点では、浅倉は何も言うことが出来なかった。

 

 そしてその答えを、見つけた。それが「さっきの星、見つける」だ。

 

 星はそれこそ数え切れないほど無数に存在している。その中から特定の星一つ、しかも名前があるのかすらわからない星を見つけるなど本当に一生をかけないとやり遂げることは出来ないだろう。けれども、浅倉は「誰のものでもないんだったら、いつか見つけられる」と言い切る。おそらくここで彼女が言う「星」は、本当の意味でのさっき見た星ではないのではないだろうか。彼女が言う「見つけたい星」とは、浅倉とPが見る同じ光、世界のことなのではないか。

 浅倉とPは、最初確かに同じ星を見た。この瞬間、これまで同じはずの光景を見ていても思うこと考える事が、二人の交わらなかった世界がその瞬間に交差したのだ。だから浅倉はもう一度その星を、その瞬間『ここ』を探す。

 それが誰かのもの、つまり誰かから与えられるものでなければきっと見つけることができるから。そしてそれこそが、他の誰にも真似できない唯一のものとなる。

 もしかしたらそれが、浅倉とPが初めて出会った瞬間のことなのかもしれない。

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True「いつか」の後半部分

 

 おわりに

 色々書いたけど、あんまり自信はない。この女、難しすぎる。だが、それでいい。

 今回は浅倉透だけになってしまったが、追々他のメンバーについても書いていきたい。特に市川雛菜は彼女のものの考え方と共通コミュから窺える様子からして、過去に何かありそう。円香は普段毒をまき散らしてるが、その毒のトゲの内に秘めた部分が女の子らしく惹かれる。小糸ちゃんはまだあんまりわからん。

 次に円香のpSSRが出るらしいので今から石を貯めておこう。

 

 あと、凄くどうででもいいけど最近買ったHHKB凄く良い。一生キーボード触ってられる。