多趣味な男のブログ

興味を持った色々なことについて書いていきます。

To Heartをプレイした その1

 PC版(18禁版)「To Heart」を始めてプレイしたので、その記録を電子の海に残していきたいと思います。

 

 

なんで今さら?

 この作品、発売から今年で実に23年経っています。現在が2020年なので、発売されたのは1997年です。当時プレイした方も最低でも41歳(のはず)。もしかすると、その子どもが当時の年齢に追い付いていてもおかしくはない年月です。どうでもいいですが、私はこの作品と同年代。つまり同級生といっても過言ではありません。

 それで親近感を抱いて…というわけではないのですが、ちょっと恋愛ゲームを調べている内に「そういえば名前は知ってるけど、どんな作品かは知らないな」と思い、その流れで密林に向かって調査してきました。

 プレイした結論から言うと「ああ、良いな」

 今でも語り継がれているだけあって、干支が二回りする今にプレイしても色褪せない面白さがありました。それと同時に、その後の後発作品に与えた影響をなんとなく感じることができました。二十数年前にこんなものをプレイしたら、いやでも影響受けますよ。

 

 以下では、実際にプレイした感想などをルート毎に分けて書いていきます。

 

 

 

二兎追うものは一兎をも得ず

 皆さんはこの諺をご存じでしょうか。

 

「二匹のウサギを捕まえようと追いかければ、結局一匹も捕まえることができない」。つまり、「欲張ると、何も得られない」という意味の諺です(余談ですが、これは由来を西洋に持つようです。てっきり中国の故事かと思い込んでいました)。

 日常生活でも使いやすく、その状況が起こりやすいことから、自分で使うかは別にして小さな頃から目や耳にしたことが多いのではないでしょうか? だからきっと、私がわざわざ言うまでもなく、皆さんは心のどこかで気をつけていることでしょう。この先もそれを忘れないで下さい。

 

 

 ……アダルトゲームのプレイ感想なのにどうしてこんな話をするのか、と思うかも知れません。私はこのたび、To Heartをプレイすることでこの諺が語ることは正しいのだとつくづく身をもって知りました。

 そうです。私は初回プレイにして、ヒロインの誰とも結ばれない友人エンド。いわゆるBADエンドを迎えてしまったのです。完全に油断していました。これまでの人生で培ってきた経験(主にときメモ4とアマガミ)から、「とりあえず出てきた女の子とほどよく関係を築きつつ…誰のルートに行こうかな~」などと甘えたプレイをしていました。その結果がこれです。

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「――僕たち、友達だよね?」そう言って微笑む友人の雅史

  私は現代のぬるま湯に浸って、甘んじていたのです。たかが恋愛ゲーム、多人数の女の子と仲を深めてなんぼのもんじゃい、と天狗になっていたのです。助走をつけた跳び蹴りを食らったような、そんな衝撃を覚えました。

 

「えっ、友人エンド!? なんで!?」

 

 最初はレミィか来栖川先輩のどちらかにしようかなと考えていた私は、素でそんな声を漏らしていました。

 それまでどちら二人に出会ったら必ず一番良いと思う選択肢を選んできたし、それなりに自信もありました。だからこそ、この一枚画が出てきてスタッフロールが流れ始めたときは本気で驚きました。

 

 

 

大盛りと並盛りならどっちを選ぶ? 

 牛丼屋(ラーメン屋でもいいですが)に行って、大盛りと並盛りの料金が一緒だったとしたら、あなたはどちらを選びますか? なお、その時の腹の具合は大盛りも難なく食べられるものとします。

 

 私は、大盛りを選びます。

 

 だって値段が同じなんです。だとしたら単純に考えて、普通より大きい方が良いと思いませんか? 大きい方が良いですよね。私はそう思います。(私個人の意見です)

 

 というわけで、私の最初の攻略ヒロインは金髪美少女の「宮内レミィ」となりました。

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宮内 レミィ | ALTER より

 

 俗にいう外国人美少女枠です。今では結構定番なキャラですよね。この子がそうしたキャラの先駆け的存在なのかどうかは私には解りませんが、魅力的なキャラだということは解ります。

 でも、そうしたキャラって大抵、外国人だからという理由だけで変にスキンシップが多かったり大胆な言動をしたりという半ば無理矢理感が否めないキャラ造形で、往々にしてサブヒロインの座に甘んじることが多いという印象です。プレイしながらも「この子もそうなのかなぁ…」と、彼女の色鮮やかなパンツCGを眺めながら感慨に浸っていました。 けれど、途中で流れが変わります。

 私は初回プレイで出会う女の子皆とそれなりに仲良くなる課程で、主人公の初恋の話を聞いていました。

 「幼い頃にわずか一週間程度の間だったが、仲良くなった女の子がいた。今どこにいるのか、名前すらも分からないがそれがオレの初恋だった」と、主人公が語っていました。その初恋の相手が、なんと彼女、宮内レミィだったのです。

 

 私は驚きました。

 主人公も驚きました。レミィも驚いていました。たぶんプレイした皆が驚きました。

 

 さらに、これまで彼女が主人公に対して好意的な態度を取ってきたのはその思い出とは別で、今の主人公に惹かれたからだとも。二人が惹かれ合ったのは運命だといえるでしょう。

 

 私は最初のヒロインにして、最強のヒロインを選んでしまったのかもしれません…

 

 それから二人は幼い頃の思いを確かめ合い、そして……。

 

 終盤の公園からベッドシーンまでの流れは最高の一言に尽きます。話の展開もさることながら、Hシーンの描写には惚れ惚れしました。数枚の画と文字だけで二人の行為が描かれるのですが、視覚による情報量が少ない分想像力を働かせることを促します。

 

 これが、伝説の作品。To Heartか……

 

おわりに

 今回はレミィルートをプレイした感想を書きました。

 終盤のHシーンまでの流れが最高だということはすぐ上で述べましたが、不満点といいますか少し残念だなと思った点も少しあります。それは主にエピローグにあります。

 二人が愛を確かめ合ったその後、レミィは母国に帰ってしまうはずだったのですが、それがあっさりと解決されてしまいます。その方法が「両親に話したら滞在を許可してくれた」というもの。さすがに軽すぎる。そしてその後なぜかギャグ展開になって、エンディングを迎えます。

 さっきまでのシリアスはどこいった?

 せっかく良い流れだったのに、余韻もなにもあったものじゃありません。そこは定番の「数年後」パターンで良かったのではないでしょうか。それまでの流れが良かっただけでに、最後が少し残念ではありました。

 それと、どうやらこのレミィルート。移植版となるPS版以降ではシナリオが大きく変わっているらしいんです。PS版をプレイしたことがない私はその2つを比較することが出来ないのですが、そちらもちょっと気になりますね。

 

 次回は来栖川先輩と姫川後輩ルートについて書こうと思います。