多趣味な男のブログ

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ときめきアイドルの広告コミュニケーション活動について

 こんにちは。今回もまたまた「ときドル」に関する記事です。

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コナミスタイル

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はじめに

 今回の記事は、以前にも書いた記事ときドルはなぜサービス終了してしまったのか を広告コミュニケーション活動に焦点を当てて書き直したものです。内容は以前の記事とは大きく異なるものなっています。

 

コミュニケーション活動の事例

 基本プレイ無料で有料アイテムを購入(課金)することで収益が発生するタイプのスマートフォン向けゲームは購買に至るまでのプロセスを、認知からアプリのダウンロードまでの1段階目と、プレイから課金までの2段階目といったように、大きく2つの段階に分けることができる。

 アプリをダウンロードするのと課金をするのとでは心理的障壁の度合いが大きく異なるため、コミュニケーション活動も2つの段階に分けて考える必要がある。

 

第一段階における広告コミュニケーション活動

 この段階では、消費者が低関与であることに留意しなければならない。なぜなら、市場に提供されるアプリゲームの数は膨大で日に日にその数を増していくため、消費者が情報の流れに追いついて自発的に情報を収集するのは困難であるからだ。

 

SNSを利用した広告活動

 コナミは2017年9月15日にTwitterアカウント「ときめきアイドル公式(@tokimekidol573)」を開設した。

twitter.com

 これは、公式アカウントが発信した情報をユーザーがフォロワーへむけて2次拡散することでより広範囲へ情報が伝わることを期待したものだと推測できる。

 2016年に消費者庁が発表した「スマホゲームに関するアンケート調査」*1によると、スマホ向けゲームを知るきっかけとして友人や知人のすすめであることが最も多いとの調査結果が出ている。また、広告費用も抑える事ができるため効果的な手段であると言える。

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スマホゲームに関するアンケート調査 p16より
 東京ゲームショウへの出展

 2017年9月24日、幕張メッセにて開催された「東京ゲームショウ2017」でステージイベントを行い、会場限定CDを配布した。

 これは、東京ゲームショウというゲームに関する情報が一挙に公開されるイベントにわざわざ足を運ぶほどゲーム市場への関与度が高い消費者をターゲット・オーディエンスに設定し、彼らの中での「ときドル」のセイリエンスを高めることが目的であると推測できる。先にも述べたように、スマホゲームは友人や知人といった周辺ルートを元にブランドへの態度が形成される傾向にあるため、高関与の消費者がスポークスマンとなり低関与の消費者へ働きかけることを期待する方法は有効である。

 

第二段階における広告コミュニケーション活動

 この段階における広告コミュニケーション活動は、すでにアプリがダウンロードされたと想定して行うため、ゲーム内で行われるものが主体となる。

ゲーム内イベントの開催

 ゲーム内イベントを開催し、イベント限定の報酬やユーザー間ランキングでの順位報酬を設定する。

 イベントを有利に進めるためのアイテム購入や手持ちのユニットを強化するためガチャへの課金をユーザーに促すことを目的としたものである。

期間限定キャラの追加

 特定期間にしか入手することができないキャラクターやアイテムをガチャに追加する。

 期間限定と銘打つことで希少性の原理から消費者の衝動的購買を誘引する目的がある。

リアルイベントの開催

 サービス開始から終了までの間に「トキメキチャレンジ」というリアルイベントが2度開催されている。

twitter.com

 これはゲームのキャストとユーザーが一堂に会することで消費者の内にポジティブな感情を発生させ、ゲームへの評価に影響を与えて感情的な購買を誘う目的があると推測できる。それに加え、ユーザー同士のコミュニティ形成による愛着の形成や、関連グッズのクロス・バイイングも目的としていると推測できる。

 

広告コミュニケーション活動の分析

 サービス開始から1年足らずでサービス終了となったことから、ときドルにおける広告コミュニケ―ション活動は失敗したといえる。ここではなぜ失敗したのかを分析する。

 コミュニケーション効果の経年劣化

 「ときドル」が失敗に終わった要因の1つにストック型コミュニケーションの経年劣化が考えられる。

 「ときドル」は「ときめきメモリアル」シリーズの新展開として発表されたが、これまで「ときめきメモリアル」シリーズが形成してきたブランド価値などのストック型コミュニケーションによる効果は、月を経て低下していた。2009年の「ときめきメモリアル4」から2018年の「ときめきアイドル」に至るまでのおよそ10年もの間全く動きがなかったのだから、ブランド価値が低下すると考えるのは当然だと言える。

 前述した「東京ゲームショウへの出展」や「リアルイベントの開催」といったフロー型コミュニケーションはこうした低い土台の上で行われたため、十分なプロモーション効果をもたらすことができなかったと考えられる。

自社ブランドの過大評価

 ブランド価値の低下を正確に把握できなかったコナミは、現代の若者の「ときめきメモリアル」ブランドへの認知の程度を見誤ったのだろう。

 コナミによる「ときドル」のリリース情報では「本作は、1994年に誕生し、今や恋愛ゲームの代名詞にもなっている「ときめきメモリアル」シリーズの新展開」と記されている*2。この文言から、コナミは「ときめきメモリアル」シリーズのブランド価値が現在でも高いものだと考えているであろうことが窺える。

 初代ときめきメモリアルが発売された1994年当時に同作をプレイした消費者の内では同ブランドが高いセイリエンスを持っていると考えられるが、現代の若者においても同様であるとは言い難い。多種多様なゲームガ市場に溢れかえるほど存在している現代において、2009年以降新作が出ていない「ときめきメモリアル」シリーズを消費者が能動的に選択する可能性は極めて低い。「ときめきメモリアル」シリーズのセイリエンスが高く、高関与状態の消費者がweb上で同シリーズのプレイを推奨するような手がかり情報を与えていれば現代の若者のような低関与のユーザーがときめきメモリアルブランドへ辿りつくこともあるだろう。しかし、かつては高関与のユーザーであっても10年という歳月が関与度を下げ、手がかり情報が市場に供給される頻度は次第に低下することとなった。

 このような状況にありながら、コナミはブランド価値を見誤り、ブランド認知を高める広告コミュニケーション活動を十分に行わなかった。その結果、1年足らずでサービス終了という事態を招いたと推測できる。

 

おわりに

 開始から1年を待たずしてサービス終了という結果から見て「ときドル」は商業的に明らかな失敗であった。

 失敗の最大の要因は、消費者における「ときめきメモリアル」ブランドの認知度を見誤った事による広告コミュニケーション活動の不足だと言える。

 

 実は、この文章は大学の授業のレポートとして書いたものです。一応最高評価をもらえました。

 2ndアルバムが出たし、トキチャレも引き続き開催されているので早く新展開の情報が欲しいところです。