ファニーポイントの大切さ「私に天使が舞い降りた!」
皆さん、TVアニメ「私に天使が舞い降りた!」観ましたか?
え? 観てない? それ、憲法第26条第3項「わたてんを視聴する義務」に違反していますよ?
嘘です。
今回は「私に天使が舞い降りた!」、通称「わたてん」について書きます。
可愛いは正義!
以前、僕はこのアニメをロリコンJS百合アニメなどと称してしまいました。
これは誤りでした。反省しています。
正しくは、激かわJS神アニメでした。
第1話から最終話まで、徹頭徹尾小学生の女の子たちが可愛いです。この書き方は字面がよくないですね。言い直します。
はなちゃん、のあちゃん、ひなたちゃんたちが可愛いです。(黒髪の子がはなちゃん。金髪の子がのあちゃん。オレンジっぽい髪の子がひなたちゃんです。)
静止画でも可愛いのに動いたら最強ですよ、もう。
どう可愛いのかは言葉では説明しづらい。あえて表すのならば、悪意や下心の無い純真な可愛さというのでしょうか。とにかく観ているだけで可愛いんですよね。観ているだけで、日常的に不健全なものに晒されて続けて穢れた心が洗われる。ありがとう、わたてん。
可愛いさの中にあるブレイク
わたてんは可愛さに溢れています。
しかし、わたてんがただ女の子が可愛いアニメだったのなら、僕がこうしてブログの記事の1つとして取り上げることはなかったでしょう。
登場キャラクターが可愛い作品は世に溢れるほどあります。好みはあれど、どのキャラも基本可愛いです。
その結果、キャラが可愛いというのは作品の強みになり得ないのです。(ここでは話の簡略化ため、ビジュアルだけを考慮します) (時たまありえないほど可愛いキャラもいますが、それは例外中の例外です)
僕がこうして記事として取り上げる決め手となったのは笑いどころの多さです。僕はこれを「ファニーポイント」と呼んでいます。
アニメに限らず、世間から良い評価を受けている所謂名作というものは、作内に必ずと言っていいほど複数のファニーポイントが設けられています。このファニーポイントが作品に緩急を、主に「緩」をもたらすことで、受け手がより作品にのめり込むことができるのです。
どんなに話が面白くても、ずーっとシリアスでファニーポイントが一切なかったら見る側は大変です。例えるのなら、謎のプリンス以降のハリーポッター。僕はシリアスな作品が好きなのでシリーズの中でも謎のプリンス以降が特に好きなのですが、それ以前のハリーポッターが好きな人は突然のシリアス一色で困惑した方も多いはずです。(ファニーポイントがないとは言いませんが、それ以前と比べて圧倒的に少なかったと記憶しています)
わたてんにおけるファニーポイントの役割
前述した通り、キャラクターが可愛いだけでは作品は面白くなりません。可愛いキャラが動いて喋るだけのアニメを30分も連続して見れません。
シリアスな作品ではファニーポイントが小休止、緩として機能します。その間、視聴者は一時的に緊張をほぐし、次の展開に備えることが可能になります。
それでは、わたてんはどうでしょうか?
わたてんはシリアスな作品ではありません。シリアスのシの片鱗もありません。しかしファニーポイントが多く存在し、それが上手く機能しています。
わたてんにおいて、ファニーポイントは「急」の役割を果たしています。可愛さに溢れてほのぼのとした空間に、笑いというアクセントを付け加え、シーンに勢いを付加しているのです。
そしてそれが30分の中に散りばめられている。そのため僕たち視聴者は、ジェットコースターに乗っているような感覚で、可愛さと笑いという緩急を享受することができるのです。最強です。
わたてんファニーポイントの1つ「松本ぉ!」
最終回のミュージカル
これまで日常シーンでお送りしてきたわたてんは、最終回でミュージカルアニメへと姿を変えます。まさかのここに来てミュージカルとは。さすがに驚きました。
そのミュージカルがまた完成度の高いこと。さながらディズニー映画です。
そして、そのミュージカルのシナリオがどシリアスなんです。シリアスの片鱗ありましたね。
これまでの流れからミュージカルも明るくて楽しい話なのかと思ったら、そうじゃない。短いながらもしっかりと話が作り込まれていて非常に完成度が高いのです。作画もそうですが、声優さんの演技も素晴らしい!
おわりに
これまで、日常系と呼ばれるドラマチックな展開がないアニメはあまり観てきませんでした。しかしわたてんを観て思いました。
「日常系も悪くない」と。
1話も見ずに思い込みで判断するのは良くないですね。僕と同じように日常系は性に合わないと思っている方は、試しにわたてん1話を観てみてください。新たな世界が開けるかもしれませんよ。
ディズニーが提供する定額制動画配信サービス「Disney DELUXE」
2019年3月26日、ウォルト・ディズニー・ジャパンとNTTドコモが提供する「Disney DELUXE」のサービスが開始しました。
今回はその「ディズニーデラックス」を紹介したいと思います。
ここでしか見れないディズニーブランド
ご存じかと思いますがディズニー社が持つブランドは、ミッキーマウスをはじめとしたディズニーキャラクターのみではありません。ディズニーは2006年にピクサー、2010年にマーベル、2012年にルーカスフィルムを買収しました。そのため、現在のディズニーは自社ブランドに加え、買収した3社のブランドを持っています。また、2019年3月25日には21世紀フォックスを買収しました。
そして今回サービス開始したディズニーデラックスでは、計4ブランドの作品を視聴することができます。現段階では、21世紀フォックスの作品が追加されるかどうかに関してアナウンスされていません。
字面だけみるとあっけないですが、これはすごいことなんですよ。
買収もすごいですが、そこじゃなくてディズニー、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルムの作品が見放題という点が、です。ディズニーブランドはこれまでNetflixなどの動画配信サービスで見ることができない作品も多くありました。それが見れるんです!
ディズニー
言わずと知れた、ディズニーキャラクター達による作品群です。
画面に写っているのは視聴可能な作品のほんの一部です。
ファンタジアなど昔の作品からズートピアなどの最新作まで網羅されています。パイレーツオブカリビアンシリーズやナルニア国物語などの実写映画もあります。すごい。
ただ注意すべき点は、これまでに劇場公開されたすべての作品が見れるというわけではありません。これはディズニーに限った話ではありませんが。
例を挙げると、実写版「美女と野獣」「ローンレンジャー」「ムーラン」など一部の作品はまだ登録されていません。ですがこれらの作品は後々追加されることと思います。
個人的には前々から見たいと思っていた「海底二万マイル」と「ベイマックス」があったのがうれしい。後で見よう。
ピクサー
ディズニー作品と混ざりがちですが、トイストーリーなどの作品群です。一応別れてはいるけど、もうほぼ一緒みたいな感覚ですよね。
最新作のリメンバーミーまであります。ピクサー作品は大体あります。逆に今のとことないのは、
- メリダとおそろしの森
- アーロと少年
- インサイド・ヘッド
- インクレディブル・ファミリー
の4作品だけです。
「リメンバー・ミー」と「レミーのおいしいレストラン」が好きです。
マーベル
マーベルです。マーベル作品に関しては前記事で詳しく書いています。
これが見られるだけでもう強いです。まあ僕は全部見たことあるんですが。
マーベル作品も大体ありますが、一部の作品はありません。
- インクレディブル・ハルク
- アイアンマン1
- アントマン&ワスプ
- スパイダーマンホームカミング
- ブラックパンサー
の5作品が今の段階ではラインナップにありません。それでもほぼ全てがあるので、まだ見たことが無い方は是非見てください。そして、4月26日公開の「アベンジャーズ/エンドゲーム」を劇場で観ましょう!
どうしてMCUの始まりとも言える、アイアンマン1が無いんだ??
スター・ウォーズ(ルーカスフィルム)
字面で分かるとおりスター・ウォーズ作品です。
実は僕、スター・ウォーズをあまり観たことがないんです。なぜかエピソード4、7,8とよく分からない順番で観ていて。自分でも謎です。この機に全部見ようかなと思います。
ところで、スターウォーズの映画作品は上記の画像に載っているので全てです。気づいたかもしれませんが、エピソード4だけないんです。
公開順で言えば一番最初のエピソード4がないんです。どうしてでしょうか? わたし、気になります。
おわりに
と、まあこんな感じで大まかに「ディズニーデラックス」で視聴可能な作品を簡単に紹介してみました。当然のことながら全ての作品を紹介した訳ではないので、興味を持った方は公式サイトで確認するのが一番です。
「ディズニーデラックス」公式サイト:https://theater.disney.co.jp/#!/
ディズニー、ピクサー、マーベル、スターウォーズ。このどれかに興味があるなら、それだけで会員登録する価値があると思います。
登録すればスマホ、PCで観ることができます。
登録方法は簡単。
- dアカウントを作成
- ディズニーアカウントを作成
これだけです。携帯電話回線でドコモと契約している方は、すでにdアカウントを持っているので、ディズニーアカウントを作成するだけです。他キャリアを利用している方もdアカウントを作成することができます。心配はありません
最後に料金形態になりますが、月額使用料756円(税込)
他の定額制動画配信サービスもこれくらいの料金形態なので、特別高いということはありません。このサービスを利用せずにTUTAYAでDVDレンタルなどして映画を複数本観ようとしたら、この倍以上かかります。(TUTAYAにも見放題プランはありますが)
初回1ヶ月(31日間)は無料なので、1ヶ月だけ楽しんで解約すれば実質無料です。それで良いなと思ったら継続すればよし。
それでは良い映画ライフを!
最後に小言
動画を見るためのスマホ用アプリ「Disney THEATER」が使いづらい……
PCで観たい作品をお気に入り登録して、スマホで探す手間を省いた方が効率的です。スマホだと画面に表示される作品の数が少ないし、作品の詳細を開いて戻ると、スクロールした画面が強制的に一番上に戻される。ストレスです。
こんな感じで3作品しか一度に見られない。
たくさんある作品の中から面白そうな作品を探すのはなかなか骨が折れます。しかも、作品の詳細を見ると、もう一度最初からスクロールすることに。これは早急に改善して欲しい。作品の画像サイズを変更できるようにして、一覧の中から探させて欲しい。
個人的三大がっかり作品その3「キングダム ハーツⅢ」
今回はPS4向けソフト「キングダム ハーツⅢ」について書いていきます。
この作品は2002年発売のPS2向けソフト「キングダム ハーツ」とその後のシリーズ作品の最新作に当たります。
初代キングダム ハーツ(以下KH)以降、HD版などファイナルミックス版を除くとKH3までで、合計9作品が発売されている長寿シリーズです。
僕は小学生の頃にKH2に触れて、それ以降のすべてのシリーズをプレイしてきました。初代KHもちゃんとプレイしています。前作KH3Dから考えると、実に7年もの歳月が経っています。3Dってそんなに前だったのか……自分で書いておいて驚いています。
KHとともに歩んできた僕の学生生活といっても過言ではありません。そしてこれまでの集大成とも言えるKH3。楽しみにしていなかった訳がありません。
発売日当日に購入し、すぐにプレイして、とりあえずメインストーリーを一週間足らずでクリアしました。
※以下、ネタバレが含まれますので注意してください
戦闘システムのはなし
今作の戦闘システムは、これまでのシリーズ作品の戦闘システムを混ぜ合わせた様な感じになっています。
色々な選択肢があって戦闘は非常に楽しいです。特にフォームチェンジが楽しい。武器によって変身できるフォームが異なっていて、新しいキーブレードを入手するたびにどんなフォームになるのか楽しみでした。僕は結局最後までキングダムチェーンをメインで使っていました。今作は、キーブレードを強化することができるので気に入ったキーブレードを強化することで最後まで使うことができます。これはうれしいですね。なんだかんだキングダムチェーンのデザインがシンプルイズベストって感じで一番好きです。戦闘中にシームレスでキーブレードを変更できるのも楽しかったです。
システム的には色々ありますが、最終的に僕はフォームチェンジ以外はあまり使いませんでした。
アトラクションフロー
アトラクションフローに関しては演出がド派手で与ダメージも高く便利ではあるんですが、何度も同じ演出を見ると飽きてくるし、スキップしても少しの間動けないので、そこがストレスでだんだん使わなくなっていきました、それ以外にも理由があって、こっちのほうが理由としては強いんですが、アトラクションフローを使うと戦っている感が薄れてしまって戦闘が味気ないものに思えてしまったんですよね。
アトラクションフローは強い。でもそれはド派手な演出に合わせてボタンを押すだけで戦闘の緊張感が伝わってこない。ムービーを見てるのと同じ感覚でした。
また、終盤のシリアスな戦闘中に出てくるアトラクションフローの演出が場面と合っていなくて興ざめでした。ユーザーの判断でアトラクションフローのコマンドが出ないように切り替えられるとかして対応して欲しかった。使わなければ良い話だけど、コマンドの順番をいちいち入れ替えるのが面倒なんだよな……
それとフリーフローアクションの自由度が減っていたのが残念でした。ダメージが低くなったことが別に良いんですが、移動手段としてもっと自由に使わせて欲しかった。壁キックの移動距離が短くて移動に使えん。
不満点はありますが、戦闘に関しては楽しいです。繰り返しになりますがフォームチェンジとキーブレードの切り替えが本当に楽しい。ただ二刀流を使えないのが残念だった(設定的にしょうがないのかな?)
ストーリーに関して
これまでのシリーズで積み重ねてきた分、KH3にはかなりの期待を寄せていました。特にロクサス、シオン、ナミネとBbSの三人組に関して。プレイする前から、皆救われてハッピーエンドになるということはなんとなく分かっていたので、どのように救っていくのかが気になっていました。
序盤から中盤
ディズニー世界
物語の序盤は今までのKHと変わらずディズニの世界を巡ります。今作のディズニー世界は7つ(100エーカーの森を含めたら8つ)
- オリンポス(ヘラクレス)
- トイボックス(トイストーリー)
- キングダムオブコロナ(塔の上のラプンツェル)
- モンストロポリス(モンスターズインク)
- アレンデール(アナと雪の女王)
- ザ・カリビアン(パイレーツオブカリビアン)
- サンフランソウキョウ(ベイマックス)
オリンポスとザ・カリビアン以外は全てKHシリーズ初登場のディズニー作品です。
今作は映像が本当に綺麗で、どのディズニー世界も非常に良く作り込まれていた景色を見るだけでもなかなかに楽しむことができます。本当に映画みたい。
話の流れは、それぞれ映画のストーリーをなぞるような形で進行していくのですが、ここに問題が。各ステージの話はそれ単体で楽しむことができます。基本が映画の話なので面白くないわけがありません。ですが、それが問題なのです。話がそれ自体で完成しているので、ソラたちKH勢が入り込む余地がないと感じてしまうのです。
これに関しては今に始まったことではないので、ある程度はそういうものだと納得はしています。(トイボックスとサンフランソウキョウではKH勢が話にしっかりと絡んでいる感じがして良かった)結局何が不満なのかというと、ディズニー成分が多すぎて肝心のキングダムハーツのストーリーが一向に進まないことなんですよ。ディズニーとキングダムハーツのバランスがとれていない。
もうちょっと各ステージの話は短めでも良かったんじゃないかな。僕たちはディズニーの話が見たいんじゃなくてKHの話を楽しみたいんだ。結局ニューセブンハートも出番無かったし(これはマールーシャが保険とか言ってたからまあいい)
真XⅢ機関
こいつら統率とれてなさすぎでは?
KH2でのⅩⅢ機関も統率がとれていたのかと問われたら答えに窮しますが、それでも心が欲しいという目的のようなものは皆で共有していた様に思える。だが、今回の真ⅩⅢ機関は本当にバラバラ。やる気があるのはゼアノートの7人くらいで、前ⅩⅢ機関のメンバーは完全にやる気が無い。古のキーブレード使いを探すために選ばれたらしいけどゲーム内ではそういう描写は多くなかった。いまいち府に落ちない。そもそも彼らがゼアノートに協力するメリットって何?
これに関しては僕の理解不足もあると思うので、そんなにがっかりはしていない。
FFキャラクター達
これまでKHシリーズでは、全てではないが、FFキャラクター達がゲスト出演といった形で登場してきた。だが、今回は一切登場しなかった。
無理矢理ストーリーに絡めろという訳ではない。これまでに登場したレオン、サイファー、シド達が姿を見せないことに強烈な違和感を覚えた。ゲーム内で何の説明も無いし、こればっかりは理解できない。
終盤
アクアとヴェンの復活
ディズニー世界を巡って目覚めの力を手に入れたソラは、最初に闇の世界にいるアクアを救い出します。
これが思いのほかあっさり。
闇落ちしたアクアを倒して終わり。やったことは本当にこれだけ。
なんだか拍子抜けです。
これまでソラ(プレイヤー)はただただディズニー世界を巡っていただけ。それなのに突然闇の世界に行ってアクアを救っても、なんの達成感も得られない。「いや、俺たち何もやってないし」って感じです。鍵が導く心のままに、じゃあないんだよ。(今作はこの言葉が多用されます。今まで言ってなかったの突然使い出すから、なにか宗教じみてる)
そもそもアクアの闇落ちの理由が弱い
ゲーム内で分かるのは、アンセムのお土産で闇に侵食されながら闇の世界の海に沈んでいくアクア。そして次に、リクと王様が出会ったときには闇落ちしていました。その時、リク達に十数年闇の世界に一人の取り残されてなんたらかんたらと愚痴の様なことを言います。きっかけはアンセムの土産によるものですが、それはリク達に語った負の感情が、闇の力により増幅されて闇落ちしたのでしょう。
それは理解できます。ですが、どうしても簡単に闇落ちしたように見えてしまう。BbSのラストで一度諦めかけたアクアは、ヴェントゥスとテラのキーブレードがダークサイドを倒してアクアを助ける光景を見て立ち直っています。そしてアクアにはヴェンとテラを助けるという強い信念があります。それなのに、アンセムに闇をちょっと植え付けられただけで闇に落ちるって……
テラかヴェンの存在が完全に消えてしまい、生きる意味が無くなったなどの理由なら「そりゃしょうがない」と納得できます。でもそうじゃない。闇の世界に十数年取り残されて闇を一回植え付けられただけ。理由が弱すぎる。一般人なら闇落ちするかもしれない。でもアクアはキーブレードマスターなんですよね。なんとか耐えられなかったものか。落ちるにしてももう少しその過程を描いて欲しかった。0.2で闇の世界を彷徨うアクアの話を描いていますが、3でもその描写を入れて欲しかった。ソラが闇の世界を冒険して、アクアを救うとかの方が良かったのでは?
ヴェントゥスの復活に関しては特に不満はありません。
キーブレード墓場
キーブレード墓場、ここから展開が本当に雑
キーブレード墓場といえばBbSをプレイすれば分かりますが、まさに最後の場所です。今作でも最後のステージとなっています。これまでディズニー世界で華やかな光景が一変。荒れ地。終わりの地です。そして、ここからやっとメインの話が動き出すといった感じです。なのにここからの展開が雑。
ハートレス殲滅戦
KH2のハートレス1000体切りを彷彿とさせるイベントです。
キーブレード墓場に着くとまずはこのイベントです。これ自体にそれほど不満はありません。強いて言うなら締めがアトラクションフローを強制されること。戦闘システムの欄でも書きましたが、アトラクションフローは演出がド派手でテーマパークのアトラクション風になっている。それがキーブレード墓場という舞台にそぐわない。ミスマッチです。
圧倒的敗北
ハートレスを殲滅したソラ達の前に、テラの体を乗っ取ったゼアノート、通称テラノートが現れます。テラノートの圧倒的な力と、彼が呼び寄せたハートレスの集合体(デビルズウェーブ?)によってソラ達、光の守護者は次々と消されていきます。そしてCMやトレーラーで見たソラの絶叫シーンからの光の勢力全滅。
「え?」
これがプレイしていた時の感想です。いや、訳が分からない。
相手はテラノートとハートレスの集合体だけ。あまりにもあっけなさ過ぎる。ヴェンとアクセルに関しては一発でやられてるし。どんだけテラノート強いんだよ。そしてハートレスの集合体に飲まれて終了。全滅まで早すぎて逆に笑えてくる。
これなら真ⅩⅢ機関が全員集合してリンチにされる展開の方がまし。というかテラノート一人で全滅したら目的のΧブレード生まれないんじゃないの?(これは僕の理解不足かも)
ともかく、全滅までが急すぎて絶望感が全くない。
トレーラーとかCMでソラの絶叫シーンを見て「ソラが諦めるってどんなレベルだ」という期待が裏切られた感じです。
【KH3のファイナルトレーラー】
このトレーラーの2:30あたりからが本当にワクワクした。
絶望するソラを眺めながら、急激に心の奥底が冷めていきました。めちゃくちゃ良い演技なのに……
謎の時間跳躍
全滅したと思ったらソラは「終わりの世界」で目を覚まします。この世界に関してはちょっとよく分からないので割愛。そして心を失った仲間達を助けるためにソラはこれまでに訪れたディズニー世界を巡って仲間達の心を取り戻します。そして復活。
どのタイミングで復活するのかというと、大量のハートレスを殲滅してテラノートと出会う前のタイミング。よく分からないんですけどナチュラルに時間が巻き戻っています。どういうこと。
これに関しても説明が何もありません。何が起こったのか分かりません。しかし、急なタイムリープに戸惑うプレイヤーを置いてけぼりにイベントは進んでいきます。
テラノートと会敵し、1回目と同じ展開でテラノートがヴェンをワンパンしようと迫ります。ここで変化が。テラノートの前に留まりし思念が現れます。そして流れ始める留まりし思念戦のBGM「Rage Awakened -The Origin-」(BbSのテラ編ラストバトルでも流れた曲です)ここがKH3の中で一番テンションが上がりました。
「なんでこうなったかわかんないけど激アツ展開!」
テラノートを圧倒する留まりし思念はそのままテラノートと一緒にどこかに消えていきます。その後ソラは古のキーブレード使い達の力を借りてハートレスの集合体を撃破します。
時間跳躍に関して何か説明をしてくれよ……
真ⅩⅢ機関との戦い
次は真ⅩⅢ機関との面々と戦うことになります。これまでにリクやアクアを操作できたので、各キャラを操作して1対1で真ⅩⅢ機関を撃破したりするのかなと思っていたんですが、全てソラを操作しての集団戦闘。
この一連の戦闘に関しても不満があります。
相手が複数いて戦闘のバランス調整のためか、真ⅩⅢ機関個々の戦力はたいしたことありません。なんならこれまでのボスと比べて弱いまである。それでいいのか?
そしてもう一つの問題は、一人倒すごとにイベントシーンが挟まれることです。例えば、1つの戦闘でマールーシャ、ラクシーヌ、ルクソードの三人と同時に戦うことになるんですが、一人倒すたびにイベントシーンを見ることになります。そしてそれが終わるとまた戦闘再開。はっきり言ってテンポが悪い。
倒した後のシーンなので、そのキャラとソラが会話をします。他のキャラはまだ倒れていないので戦闘中のはずです。なのに戦闘は一時中止されて会話をするんです。いくら何でもご都合主義過ぎる。他のキャラは何やってるんだと。ちょっと良い感じになってもまたすぐ戦闘。感傷に浸る暇もありません。これはダメ。
テラ、ロクサスの復活イベント
道中、テラノートとヴァニタスとの戦闘でテラノートを倒すことでテラが復活します。復活の方法自体は別に良いんですが、気になったのは演出。やっぱりあっさり復活したように思えてしまう。
そう思えてしまう要因は、復活イベントが真ⅩⅢ機関ボスラッシュの道中のイベントの一つとして位置づけられているからだと思います。真ⅩⅢ機関を倒すついでのように見えてしまう。
復活するイベントは確かに盛り上がりました。ですがその後、またボスラッシュに戻ることになるので余韻がない。次の戦闘に備えて、プレイヤーが自分の気持ちを切り替えることを強制されるのです。テラが復活することを実時間10年間近く待ち続けていて、やっと復活したのにすぐ次のイベント。それはないでしょう。
あとこれは個人的なことなんですが、テラ(留まりし思念)を操作してテラノートを倒したかった。ヴェン達と協力して彼ら自身の手でテラを救って欲しかった。というか留まりし思念の鎧はどこいったの?
ロクサスの復活に関しては納得していません。あれは本当に雑すぎる。
アクセル達がピンチになったら、急にソラの中からロクサスの心が飛び出して空からロクサスが降ってくる。これもダメ。説明がなさ過ぎてご都合展開過ぎる。なんでもかんでも復活すればいいってものじゃない。
というかしれっとシオンが復活してるのも謎。ソラの中のシオンの心が移ったとかそういう描写は無かったけど、それはどうした。
真ⅩⅢ機関の最後
消える寸前のシーンが納得いかない。
元ⅩⅢ機関のメンバーは倒されても元の人間に戻るだけ。それは別にいい。
納得いかないのはアンセム、ゼムナス、ゼアノートのラスボス三人衆の最後。なんであいつら全員ちょっと良い感じな雰囲気だして消えていくんだ。これまで散々敵対しておいて最後だけちょっとしおらしくなって。キャラ変わってるじゃん。ラスボスらしく、堂々と最後まで悪役のままやられてくれよ。アンセムに至ってはソラ達に頑張れ的なこと言ってて、ただの強面の良いオジサンになってる。お前、何がしたかったんだよ……
その点ヴァニタスは良かった。最後まで純粋悪であり続け、ソラ達と相容れることはなかった。それこそ悪。おまえがナンバー1だ。
総括
期待が高かった分、がっかりすることが多すぎた。これまで積み上げてきたものが、ダルマ落としの様に1つずつ取り除かれていく思いでした。
DLCで補完するにしても穴が多すぎる。どうすんだこれ。
全体的に盛り上がりに欠けているですよね。KH2やBbSのテラ編最後のようなアツイ展開が無い。
また、何度も言いますが、序盤から中盤にかけてのディズニ―世界編が冗長。そこを削って、後半のメインストーリーを広げて掘り下げるべきだった。こんなこと一度通してプレイすれば誰でも分かりますよ。
はぁ……KH2やろ。
見るドラッグ「ベイビー・ドライバー」
今回は、エドガーライト監督作品の「ベイビー・ドライバー」について書いていきます。
「ベイビー・ドライバー」がどんな作品かというと、カーチェイスを主としたクライム映画です。タイトルに「ドライバー」とはいっている分かるかと思いますが今作の主人公ベイビーは運転手(ドライバー)です。
劇場公開当時から気になっていた作品でもあり、先日店頭で見かけたBDが安かったのでつい購入してしまいました。
予告動画
全ては冒頭に
お決まりと言えばいいのでしょうか、カーアクションものは大抵カーチェイスから始まります。
その場合、冒頭でどれだけ観客の心を掴めるかが重要なのですが、今作に関してはそこは完璧です。
とにかく冒頭のカーチェイスがカッコいい
主人公のベイビーは常にイヤホンをつけて音楽を聴いているのですが、その音楽と映像がリンクしていて爽快感が高まるんですよね。ただでさえカッコいいカーチェイスの画にノリノリの音楽がついたら最強、ドラッグです。
主人公が表情1つ変えずにもの凄い運転してるってのがいいんですよ。仲間たちが仕事を終えるのを車内で1人待っているときは、音楽に合わせてワイパーを動かしたりしてノリノリなのに、いざ運転を始めると鉄仮面をつけたかのように無表情になるギャップがいい。
逃走もただぶっ飛ばして振り切るだけじゃなくて、似たような車をうまく誘導して警察を撹乱させるなど工夫があって見応えがありました。
どれだけ興奮する映像なのか言葉じゃなかなかうまく説明できないですね。画像で見てみましょう。
これは僕の車です。ベイビー・ドライバーをみた直後の運転でこうなりました。
はい、そうです。冒頭のカーチェイスで興奮した僕は、調子に乗ってノリノリで運転してたら縁石に擦ってしまったのです。
人間をこれほど興奮させる魅力が冒頭のカーチェイスに込められているのです。
車に傷が生まれるほどの魅力とはどんなものか、皆さん気になりますよね?
実はその冒頭のシーンが公式にアップロードされているのです!
しかし良くも悪くも、この作品の魅力は序盤に詰め込まれすぎているのです。
恋の描写不足
ベイビーは店のウェイトレスと恋に落ちるのですがその流れが不鮮明。
出会いから初デートまでの流れは問題なく受け入れることができます。ですがその後の終盤にかけての、2人の関係の進展がいまいち腑におちないんです。
中盤にベイビー達はドジを踏んで警察から追われる身になるんですが、ベイビーは彼女を連れて逃げ出そうとします。一度は仲間にバレて失敗するんですが、再び逃げ出そうと彼女の元へ行きます。
これはよくある展開ですよね。問題は2人の関係性にあります。
2人はたった一度レストランで食事をしただけの関係です。(作中では1度しかデートの描写はありません) そんな薄い関係性で、しかもヤバイ組織に属していると思われる犯罪者から「一緒に逃げよう」と言われてついて行きますか? 行きませんよね? 僕だったら絶対断ります。
ですが彼女はベイビーに着いて行くのです。たった1度食事をして共にしただけの男と。命の危険があるのに。正直ここは理解できませんでした。
ベイビーに関して
主人公であるベイビーに関しての描写もなんだか足りない気がしました。
ベイビーは幼い頃に車の事故で両親を失ってるのですが、その設定が生かされているように感じられませんでした。
車で家族失っているのに、車を使った仕事に就いている。そこに何か理由があり、それを描写しているなら納得できるのですが、それがありませんでした。少なくとも僕がみた限りでは
また、ベイビー暴力を嫌うというか設定があり、仲間達が人を殺めるのを嫌悪するというと描写が何度かあるのですが、終盤でベイビーは2人ほど人を殺めているのです。事故ではなく故意に。
これも理由がよく分かりません。本当に突然殺し始めるんですよね。まあ殺した相手は犯罪者で、彼らが何人も殺すことに怒っていたのかもしれませんが、自分で殺っちゃったらダメでしょう。
ベイビーはドライバーなんだから、力に訴えるんじゃなくて最後まで運転技術で逃げ切って欲しかった。
総評
結論としては、「冒頭が面白さのピークだった」
映像や音楽は良いんですが、ストーリーや設定がイマイチ練られていないという印象を受けました。カーチェイスが少ないのも問題。
冒頭が本当にいいだけに勿体無い気がしてならないです。冒頭だけなら、これまでみた映画の中で上位に入りそうなほどです。
冒頭シーンは何度も繰り返し見たくなる中毒性があります。ドラッグです。
もう一度冒頭の公式動画を貼っておくので是非見てください。
映画「スイス・アーミー・マン」
この映画、一言で例えるならば「オナラ」
今回は2017年日本公開の映画「スイス・アーミー・マン」について書いていきます。
ネタバレがありますのでご注意ください。
どんな作品なのか?
無人島で自殺寸前の男が浜に流れ着いた死体を発見する。その死体を駆使して人間社会への復帰を目指す。といった作品です。
上の画像を見れば分かるかと思いますが、この作品ブッとんでいます。
この作品のタイトルはスイス・アーミーナイフ、いわゆる十徳ナイフに由来します。関係のない話ですが、十徳ナイフと聞くと、それが原因で書類送検された友人を思い出します。
タイトル通りにこの作品内では、マン(死体)が十徳ナイフの如く様々な用途で大活躍します。だからスイス・アーミー・マン。
そして活用方法がマジにブッとんでる。ボート。水筒。空気銃。火起こし機etc...
人間(死体)ってすげー
ハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)が死体役ってだけで可笑しいのに、開幕のボートで可笑しさ全開です。
ボートになるダニエル・ラドクリフ(予告編の1分27秒より)
水筒になるダニエル・ラドクリフ(予告編の43秒より)
これだけ聞くとダニエル・ラドクリフを使ってサバイバルする、おバカ映画かと思ってしまうかも知れませんが、それは誤りです。しっかりとしたストーリーが根底に敷かれた上でのおバカサバイバルなのです。
屁が解放するのは臭気だけではない
記事の冒頭でも書いていますが、この映画はオナラが大きな役割を果たしていると僕は考えました。
主人公のハンクは映画冒頭で死体のオナラで救われます。これは精神的な解放では無く肉体的な解放です。死体のケツから出るオナラを原動力にした死体ボートでハンクは無人島を脱出し、人気の無い森に流れ着きます。(厳密には腐敗ガスで通常のオナラではないのかも知れませんが、ケツから放出されているのでオナラとみなします)
これにより、ハンクは肉体的、物理的に迫り来る死の気配から解放されます。(自殺しようとしていたので自分から死に近づいてはいましたが……)
中盤ではハンクと死体との想像上の会話が繰り広げるのですが、そこでハンクの人柄が露わになります。ハンクは人間社会で抑圧されていました。バスで素敵な女性を見かけても声をかけることができない。人前でオナラをすることもできない。(当たり前のことですが)
一方で死体のメニーはそれができた。実際には死体でメニーは存在しません。つまり、メニーは現実では発散できない抑圧されたハンクのエス(イド)の象徴なのです。死体との旅を通じてハンクは自分を見つめ直すことになります。
そして終盤、人里へとたどりついたハンクはエスを解放します。
そう、人前で放屁するのです。そして言ってやるのです「僕がやった」と。
ハンクの成長を見届けたメニーは、オナラジェットで波をかき分け大海へと旅立ちエンドです。
これが「スイス・アーミー・マン」
オナラで始まり、オナラで終わる。
見終わった後、不思議な気持ちに包まれました。決して綺麗な作品ではなかった。言葉にするのは難しい。だがあえて言おう。この作品はオナラであると。
気になった方は是非見てください。Netflixなら見ることができます。初回一ヶ月は無料なのでオススメです。
個人的三大がっかり作品その2「コードギアス 復活のルルーシュ」
前記事:個人的三大がっかり作品シリーズの続きです。
今回は「コードギアス 復活のルルーシュ」について書いていきます。
作品に関するネタバレが含まれているのでご注意ください
「コードギアス 復活のルルーシュ」はTVアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ 」の続編の劇場版アニメです。(厳密には劇場版3部作「コードギアス 反逆のルルーシュ 興道・叛道・皇道」の続編となっています)
TVシリーズから考えると、実に12年越しの正統派続編。リアルタイム勢ではなかったものの、中学生の時にTSUTAYAレンタルで見た以来この時を待ち続けていました。
劇場版3部作もしっかりと劇場で見て、準備は万端でした。Blu-rayも購入するほど本当に楽しみにしていました。
しかし、高まりすぎた思いは鋭い刃となり自分に帰ってきました。
恐れていたことが起こってしまった。
「 復活のルルーシュ」が微妙だった。これならR2のゼロ・レクイエムで完全に幕を降ろしたままの方が良かったかもしれない。劇場を出た僕の中には、そんな考えが渦巻いていました。
これ以降、コードギアスシリーズに関するネタバレが含まれているのでご注意ください。
復活が思いのほかあっさり
タイトルにもなっているので当然のことなのですが、ゼロ・レクイエムで死んだと思われていたルルーシュが復活を果たします。
ルルーシュが生きているということはほぼ最初から判明します。ですが、生きているといっても廃人同然。C.C.曰く、ルルーシュの身体をした何かのようです。
ゼロ・レクイエムから2年間。そんな状態のルルーシュを連れてC.C.は世界を旅していました。目的はルルーシュの完全復活。Cの世界へと繋がる扉を探して探して旅をしていました。
この時点でルルーシュが生きていることを知っていたのはほんの数人。確か、C.C.とジェレミア、アーニャくらいだった気がします。シャーリーはゼロレクイエム後、遺体の運送に関わっただけで廃人ルルーシュの存在は知らなかったはずです。(記憶違いだったらすみません)
旅の途中、C.C.はカレン達と思わぬ形で再開することに。
この時、カレンは生きているルルーシュを見て感情を大きく揺すぶられます。ここはすごく良かった。「うんうん、そりゃそうだよな」とカレンの気持ちを考えながら頷いていました。
この時カレン達は、今作の敵であるジルクスタン王国に囚われたスザクとナナリーを救出するため、ジルクスタン王国に潜入していたのです。
成り行きでC.C.とカレン達は行動を共にすることに。そして、Cの世界に行きなんやかんやでルルーシュが完全復活するのですが、ここがイマイチ。
Cの世界の意味不明具合は別にいいんです。それはそういうものと、よく分からないなりに納得しているので。
問題は復活のタイミング
この時点で物語は大体、4分の1程度が進んだところ。復活するにはまだ早い気が。もうちょっと復活を引っ張って欲しかった。個人的には、カレン達が敵と戦ってこのままじゃ負けるみたいなタイミングで。例えるならば、ルルーシュとカレン達の最初の共闘の時みたいな感じで復活して欲しかった……
なんか早めに、しかも案外簡単そうに復活したことで、ゼロ・レクイエムとのバランスが保てない気がするんですよね。
それでその後、囚われていたスザクとルルーシュが再開します。カレンと同様、スザクは激怒してルルーシュをボッコボコに殴ります。言葉の通り、殴りまくります。あまりの殴りっぷりに少し引いてしまいました。
いや、気持ちは分かる。分かるんだけど殴りすぎでしょ……
殴るのは2発くらいで、その後の会話をもっと大事にして欲しかった。
それと復活後のルルーシュと仲間達の会話がどうも薄い気がしました。尺の都合もあるのかもしれませんが、もっと他の仲間との関わりが見たかった。尺が足りないなら、FateHF見たいに分割すればよかったのに。
復活に関して色々文句はありますが、復活直後にギアスを使うときの描写はとても良いと感じました。ルルーシュのギアスを知るロイド達は、ギアスの発動を察知して咄嗟に目を瞑る。この演出はすごく良かった。
ルルーシュがなんか変
復活後のルルーシュに関してのことなのですが、僕が知るこれまでのルルーシュとは何かが違いました。
ゼロ・レクイエムを経て変わったということは承知しているのですが、それにしても違和感がすごい。
その中でも問題のシーンは物語佳境に入った時。ルルーシュの戦略がシャムナのギアスにより失敗したシーンです。
戦略が失敗したことを知ったルルーシュは一気に絶望してしまいます。絶望するにしても早すぎるだろ。
何度か挑んで全て失敗した上での絶望なら分かるのですが、1回の失敗で諦めるのは明らかにおかしい。ナナリーが囚われているというのに。
作中でC.C.にそのことを指摘されてはいましたが、それでも拭いきれない違和感。どうしたんだよルルーシュ。あの不敵な笑みを見せてくれよ……
もう少しルルーシュの心理描写があれば受け入れることができたのかもしれません。
「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ。だから俺はこの世界に手を出すべきではない」的なセリフで今回のルルーシュが今までのスタンスと違うということはなんとなく分かるのですが、これ以外にそれらしい描写がない。ほんの数秒のこれだけではなかなかすぐには受け入れ難いですよ。
(加えて言うならば、ここでこのセリフを言って欲しくなかった。名ゼリフはそう何度も言われると興ざめしてしまう)
シャーリーの扱い
TV版ではシャーリーはロロによって殺害されてしまうのですが、劇場3部作ではシャーリーが生きています。
シャーリーが生かされたということは、復活のルルーシュでキーパーソンとなるのでは!?
僕はそう思っていました。皆さんもそう思ったのではないでしょうか?
だけど違った。シャーリーの出番はほぼ無かった。時間にして2分にも満たなかった……
別に僕はシャーリーに死んで欲しかった訳ではありません。シャーリーの生死はこの際問題ではないのです。
3部作でシャーリー絡みの話が根こそぎ消されたことによって、事実上シャーリーが表舞台から降ろされたことが問題なのです
シャーリーの父親が死ななかったこと、マオが登場しなかったことによってルルーシュとシャーリーの関係は希薄となった。そのことによってシャーリーの魅力が、ルルーシュの中でシャーリーという存在の重みが消えてしまったのです。
どうしてそんなことをした……
とってつけたようにシャーリーは遺体の運送に適役だったとかいう、誰でも出来そうな雑用を割り振って……
挙げ句の果てには、最後のルルーシュとシャーリーの会話シーンを音声なしのイラストだけで済ませて……
これは到底許されることではありませんよ。
このシャーリーの扱いは非常に大きなマイナスポイントです。
シャーリーあってこそのコードギアスだと思っていたのに……
総括
これまで書いてきたこと以外にも細かな不満点はまだあります。ナイトメアフレームの強化パーツが全く活躍しているように見えなかったこと。最強の騎士スザクは最強に見えなかったことなど。
特に最期のシーン。TV版ゼロ・レクイエムのように完全な終わりにして欲しかった。たしかに“ルルーシュとしてのコードギアス”は終わったのかもしれないけれど。
あとテーマソングはFLOWに担当して欲しかったというのがファンとして正直なところ。
家入レオさんも好きです。ですがコードギアス と言ったらFLOWみたいなイメージがあるんですよね。今度出るスマホ向けのゲームではFLOWがテーマソング担当みたいですが。
点数にするならば48点
あまりにもがっかりポイントが多すぎた……
大好きな作品だけに反動が大きい……
次回予告
あの日少年は鍵を手にした。
鍵は人の心を、世界を開く。
ここは世界の心を巡る争いが産み落とした鍵の墓場。
そしてまた、1つ2つと鍵が集う。
次回 「キングダムハーツⅢ」
積み重なれば、リスクが上がる。
最近ボトムズ風予告にハマってます
個人的三大がっかり作品その1「アクアマン」
今回は2019年2月までの作品で、個人的にがっかりしてしまった作品について書いていこうと思います。今回は作品のネタバレが含まれているのでご注意ください。
それと毎回のことですが、この記事で述べていることはすべて個人的な考えです。そのことを念頭に置きながら、ご自身の感想と照らし合わせて、これはそう思う、これは違うなど楽しみながら読んでもらえるとうれしいです。
書いていたら思ったより長くなりそうだったので、1作品毎に記事を分けて書きます。
アクアマン
最初に取り上げるのはDCコミック原作の「アクアマン」。この作品は『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズの6作品目の映画です。
『DCエクステンデッド・ユニバース』とは何かというと、スーパーマンやバットマンといったDCコミック原作の映画が同一の世界観の中で描かれる作品群のことです。スパイダーマンなどのマーベル作品とは違います。
Twitterなど各所で話題になっており、「映画.com」でも評価3.9(2019年2月26日現在)を獲得するなど評判は良い方です。アメコミ作品好きな僕は当然見に行きました。
結論から先に書いてしまうと微妙
100点満点で採点するならば67点
ここからはなぜ微妙という結論に至ったのか、その思考課程を述べていきます。
アクアマンの強さが感じられない
本作の主人公アクアマンは上の画像を見れば分かるとおり、ムキムキマッチョメンです。見るからに強そう。そして彼は「ジャスティスリーグ」で世界の危機を救った正真正銘のヒーロー。正直なところ「ジャスティスリーグ」ではアクアマンの強さがよく分からなかったので、アクアマンが主役の本作なら彼の強さがどんな物なのか分かることを期待して劇場に足を運びました。しかし、そうはなりませんでした。むしろ逆に「アクアマンって本当に強いのか?」と疑念を抱いてしまいました。
物語の始まりは、アクアマンが海賊に襲われているロシアの潜水艦を助けるところから。そこでアクアマンは、海賊がぶちぱなす銃弾をものともせず易々と海賊たちを力でねじ伏せていきます。グレネードランチャーを食らっても「痛ぇ」の一言。恐るべきパワー。あっという間に海賊を撃退したアクアマン。このシーンでまず、普通の人間とは比べものにならないほど強靱な体を持っていることが理解できました。今思えば、ここが彼の力を実感できる最初で最後のシーンだったのかもしれません。
その後いろいろあって海底にあるアトランティスへ侵入するアクアマン。異父兄弟でアトランティスの王オームに見つかり、アトランティスの精鋭部隊とバトルに。相手がパワードスーツに身を包んだ精鋭部隊だとしても、こちらはジャスティスリーグ所属のアクアマン。当然負ける訳がない。と思っていたら、アクアマンは精鋭部隊にあっさりとのされて王オームの元へ連行されます。(数の暴力で負けたならまだしも、精鋭部隊の隊長との一騎打ちで敗北)
そして次は、オームと王の座をかけた決闘。
途中まではほぼ互角に見える戦いを繰り広げるのですが、次第にアクアマンは防戦一方に。終いにはアクアマンの武器が真っ二つに折れ、オームがとどめを刺そうしたところにヒロインであるメラ王女がオームへと攻撃を仕掛け、アクアマンを連れてアトランティスを脱出します。メラが乱入しなければアクアマンは殺されていたでしょう。
この決闘でオームが何か卑怯な手を使った訳でもなく、シンプルにアクアマンは敗北しました。武器もお互いに特別な物を使っている訳でもありませんでした。物語終盤でトライデントと呼ばれる神話級の武器を手に入れたアクアマンは、オームと再び戦い勝利します。最終的に勝ったことには勝ったんですが、それでいいのかアクアマン……その勝利は完全に武器の性能のおかげな気がするんだが……
アクアマンは地上で生まれ育ち、海での戦闘に慣れていなかったというのが設定的にはあるのかも知れません。ですが作中でそのことに触れているのはほんのわずかで、戦闘方法も序盤と終盤で特に変わった様子は見受けられず成長した感がありませんでした。最後の戦闘は結局海上だったし。アクアマンなのに地上の方が強いらしい。それでいいのかアクアマン……
不憫なオーム王
先述のとおり、オームとアクアマンは異父兄弟。アクアマンは母アトランナが地上の男性と恋に落ちできた子。そしてオームは、政略結婚を拒み地上へ逃げたアトランナが連れ戻され、予定通り政略結婚をした結果生まれた子。
アトランナは国同士の約束を破った罰でトレンチと呼ばれる化け物たちの餌とされ処刑されてしまいます。そして父親から地上の人間は悪だと教え込まれたオームは、アクアマンが母が処刑されることとなった原因だと考え憎んでいます。
この時点では、オームが一方的にアクアマンを敵視しているだけなので特にオームに同情する余地はありません。
問題は決闘のシーンあたりから。
戦闘前にメラがオームに「母上は兄弟が殺し合うのはよくは思わない。それは母上の教えではない」と言うと「母が教えたのは裏切りだ」と返します。オームは母に裏切られたと感じているのです。
前述の通り、オームは決闘の最後、メラ王女に横槍を入れられて地面に叩きつけられます。そして決闘の場を去って行く二人の背を見ながらメラの名を叫びます。何を隠そう、メラとオームは許嫁の関係にあったのです。
母に裏切られ、許嫁にも裏切られる。しかも許嫁は兄に奪われる形に。かわいそうなオーム……
それに追い打ちをかけるかのように、次は腹心の部下バルコの裏切りが発覚します。バルコもアクアマン側についていました。
母に、許嫁に、部下に裏切られたオーム、不憫過ぎる……
こうした理由から最後にアクアマンが勝ってもなんだかスッキリしませんでした。オームも多少は悪さを働いたけどさ、いくら何でもかわいそうすぎるよ。
コスチュームがダサすぎる
とにかく全編通して敵味方問わずコスチュームがダサすぎる
ブラックマンタと呼ばれる敵が出てくるんですがこいつが本当にダサい。ダサすぎる。
マジでダサい。この画像はまだましに見えなくもないですが、本当にダサい。ダサい。これは皆が共通する意見だと思います。最初に見たとき、昔CMか何かで見た蚊の着ぐるみみたいなのを思い出しました。
ダサいのはこいつだけではありません。
母アトランナと再開したときの彼女の衣装。トライデントを手にした後のアクアマン。オーシャンマスターとなり仮面をつけたオーム。ほぼすべてがダサい。
上半身裸のアクアマンが一番かっこいい。
これは本質情報です。
総括
いろいろとがっかりポイントを書いてきましたが、無論良いシーンもありました。トレンチに襲われるシーンは緊迫感があり、本当に危険な状況だということが伝わってきました。あのシーンは本当にすごかった。あのシーンを見たとき、「トレマーズ」のキービジュアルを思い出しました。構図が似てる。
他にも地球のコアの景色。「センターオブジアース」のような秘境にたどり着いた冒険映画を見ている感覚に陥りました。
全体的な評価は良くないですが、場面場面で見れば良いシーンが多いです。見てない方は是非劇場へ足を運んでみてください。僕は字幕版、吹き替え版でそれぞれ1回ずつ見ました。普段は字幕で見るという方も今作は吹き替えがおすすめです。字幕より吹き替えの方がコミカルなシーンで笑えました。
次回予告
撃つ者と撃たれる者、それをただ見る者。
かつて王の力を得た少年は国を変え、姿を消した。
平和が破られた時、再び彼は姿を現す。
そして彼らは再び手を結んだ。
劇場で食うポップコーンは美味い。